数字をみれば“一目瞭然”だが…中国政府が「絶対に認めない」経済のSOS【現地駐在員が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)
不動産開発企業の債務問題をきっかけに崩壊したとみられている「中国バブル」。これに伴い、消費者物価指数(CPI)といった経済指標にも「マイナス情報」が現れている。一方で、中国政府はこの現状を「頑なに認めていない」と、現地に住む東洋証券上海駐在員事務所の奥山要一郎所長はいいます。現地駐在員だからこそ伝えられる「現地のリアルな実態」をみていきましょう。
もはや茶番?…中央銀行幹部「中国は“アレ”に陥っていない」
EV、菓子、牛乳、不動産…相次ぐ「価格下落圧力」
消費現場ではほかにも価格下落圧力を感じることが多い。BYD(01211/002594)などEV各社は販売積み上げを狙い相次いで値下げに動いており、スナック菓子大手の良品舗子(603719)は消費減退に伴い最大45%の値下げを決定した。
供給過剰から牛乳価格も低迷中で、白酒も在庫調整のため価格が一部下落している。不動産価格(70都市住宅価格指数)は新築・中古ともにマイナス成長が続く。
中国人民銀行(中央銀行)の幹部による今年7月の発言を借りると、「中国は“アレ”に陥っておらず、下半期に“アレ”リスクに直面することもない」という。安易に「アレレ……」と言うなかれ。もちろんいまでもこの公式見解は生きている(と思う)。
奥山 要一郎
東洋証券株式会社
上海駐在員事務所 所長
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東洋証券株式会社
上海駐在員事務所 所長
上智大学外国語学部イスパニア語学科卒。通信社、コンサルティングファームを経て、2007年東洋証券入社。本社シニアストラテジストを務め、2015年より現職。中国現地で株式動向のウォッチや上場企業取材などを行い、中国株情報の発信・レポート執筆を手がける。
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※本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。
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