(※写真はイメージです/PIXTA)

勤務先の病院で血糖値を測ると重症レベルの糖尿病。その医師が始めたのがウォーキングとスクワットです。それで血糖値をコントロールしているといいます。老人医療に詳しい精神科医の和田秀樹氏が著書『シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳 80歳の壁を超える「足し算」健康術』(マキノ出版)で解説します。

大好きなラーメンを食べても大丈夫!

■コレステロールは高いが気にせず毎日肉を食べる

 

コレステロール値はいつも300㎎/㎗弱で、中性脂肪値は600㎎/㎗くらいあります。明らかに高い数値ですが、高齢になったら高いほうがいいと信じていますし、体調もいいので下げようとは思いません。


 
私は講演会や著書を通して、「高齢者はもっと肉を食べましょう。たんぱく質をとりましょう」と言い続けていますが、私自身もコレステロールを気にすることなく、毎日肉を食べています。

 

このほか、私は15年来、抗加齢医学の国際的権威として知られるクロード・ショーシャ博士の指導でサプリメントを活用しています。朝晩に分けて、食事だけでは足りない栄養素を補うために十数種類のサプリメントを常用しています。

 

■朝食は抗酸化スパイスのヨーグルトで血管年齢を若々しく保つ

 

ついでといったらなんですが、私の食生活もご紹介しておきましょう。

 

朝食は軽めですが、おにぎりとヨーグルトを必ずとります。ヨーグルトには、三つのスパイス(ターメリック、シナモン、コリアンダー)をミックスしたものをかけます。これらのスパイスはいずれも抗酸化作用に優れ、動脈硬化予防にいいと聞き、かれこれ5年続けています。

 

三つのスパイスは、一つのビンに同量ずつミックスして入れておき、朝食のときにヨーグルトにかけて食べています。

 

インドの人に心筋梗塞やがんが少ないのは、料理で多用するスパイスの抗酸化作用が大きな要因といわれています。

 

このいわば抗酸化スパイスが私の血管にも効を奏したのか、50代のときに測定した血管年齢は80歳でしたが、今は実年齢の60代まで下がりました。人生一回しかないのですから、スパイスだろうがなんだろうがいろいろ試して、体の調子がよければ続けることにしています。

 

ランチは時間があれば並んででも自分の好きなラーメンを食べに行きますが、忙しい日は仕事先で簡単にすませることもあります。

 

■大切にしている夕食では大好きなワインを楽しむ

 

一日の食事でいちばん大切にしているのは仕事を終えた後の夕食です。午後8時か、遅いときは10時を回る日もざらです。夜遅くに重たい料理は食べないほうがいいといわれていますが、私はガッツリ派です。

 

赤ワインを飲むときは肉を、白ワインのときは魚介系を食べます。コロナ禍で外食は減り、家でゆっくり晩酌を楽しむことが多くなりました。近所には安くておいしい弁当店があり、デパ地下には色とりどりの惣菜がそろっているので、肴には事欠きません。

 

ワインを飲むようになって非常によいことがひとつありました。それまで私はつきあいの悪い人間で、あまり友達を作らず、バーでバーボンを一人飲みすることにはまっていました。

 

ワインを飲みはじめてからは、いろいろな分野の人と知り合いになったり、友達ができたりと楽しみが増えました。「ワインは人と人をつなぐ」といわれていますが、本当だなと思います。

 

診断は受けていないのですが、症状からしておそらく私は過敏性腸症候群だと思います。毎朝激しくおなかを下すため、下痢止めを飲んでいます。晩酌のワインが下痢の引き金になっている可能性は濃厚ですが、ワインを止めようと思ったことはありません。

 

人生は選択の連続です。おなかをとるか、ワインをとるかと言われたら、生活を豊かにしてくれるワインをとります。

 

たとえ長生きしなくても元気に仕事をこなし、日々楽しく暮らすほうがいいと思っています。引き算医療とは距離をおき、薬は必要最低限にとどめ、心と体に必要なものを足し算しながら心地よく暮らすことを意識しています。

 

ただし、これが正解かどうか、今はわかりません。私は自分を使って人体実験を続行中というわけです。私が80歳、90歳まで元気でいれば、「和田が言ってることは確かだね」という話になるでしょう。

 

和田 秀樹
ルネクリニック東京院 院長

 

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※本連載は和田秀樹氏の著書『シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳 80歳の壁を超える「足し算」健康術』(マキノ出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

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