1社3万円の顧問料…最初は顧問契約ではなく「単発の仕事」を勧める理由【社労士が解説】

1社3万円の顧問料…最初は顧問契約ではなく「単発の仕事」を勧める理由【社労士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

紹介、案件マッチングサイトなど、どの方法を使うにしても単発の仕事から受けることが必要です。経験が少ない段階では提供できる価値が少ないので、長続きしないことがあるからです。46歳で社労士試験に挑戦し、50代から実務を経験した佐藤敦規氏が著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

「先輩の仕事を手伝う」の意外な効果

■営業が苦手な人のための仕事の獲得法

 

営業は苦手だという人のために次のような方法があります。

 

・先輩の仕事を手伝う

 

特に士業は、仕事の波があり普段、人を雇うほどではなく一人でやっている人でも、人手不足に陥ることがあります。そのような人に仕事を手伝うのを申し出てみてはいかがでしょうか。同業でなくても社会保険労務士であれば税理士、土地家屋調査士であれば司法書士など、関連する士業にお願いするのもよいでしょう。

 

・セミナーを開催する

 

いわゆる先生業の人にとって鉄板の集客方法です。セミナーを開催した後、無料相談などを経て契約するという流れです。開業して間もないのに講師などできるのかと思うかもしれませんが、有料の本格的なものを用意する必要はありません。旬の助成金や補助金などをテーマにしたもので40分も話せば十分です。また何十人も集客しなくてもよく、数人集めるといったレベルでも十分です。

 

最近は、オンラインによるセミナーが主流となりました。会場を押さえなくてよいので、オンラインのほうが圧倒的に楽ですが、集客につながりにくいという欠点もあります。

 

・有料マッチングサイトに登録する

 

会費を払って登録すれば、毎日、案件がメールなどで送られてきますので、できそうであれば立候補し、見積を提出します。依頼する会社と条件が合えば契約が成立します。もちろん電話やメールでのアプローチなどは必要ですが、すでにお客様は、仕事を頼む気なので難易度は低くなります。

 

とはいえ、依頼する側も過去の実績を重視するので、駆け出しの士業は採用されにくいと思われます。また値段を重視する発注者が多いので、廉価で見積を出す人や事務所が、採用されやすいという傾向があります。

 

【案件マッチングサイトの紹介】

・SAMURISE 士業に特化した案件のマッチングサイト
・アイミツ BtoBのマッチングサイト。

 

■まずは小さな仕事から

 

たとえば士業の仕事には、大きく分けて、企業と契約して毎月、一定の顧問料を貰う顧問契約と、単発の仕事の2つがあります。

 

弁護士、税理士、社会保険労務士、中小企業診断士などは顧問契約に至りやすいといわれています。顧問契約は会員制のビジネスを展開するようなもので、1年目こそ売り上げが少ないですが顧客数を積みあげていけば安定した収入を見込めます。

 

例えば1社3万円の顧問料でも20社となれば月に60万円を確保できるからです。そのため、顧問契約を目指す人は多いです。

 

しかし紹介、案件マッチングサイト、どの方法を使うにしても単発の仕事から受けることをお勧めします。SNSなどでは、独立して間もなく長期の顧問契約をいただいたといったツイートを目にしますが、現実では難しいものがあります。経験が少ない段階で顧問契約を貰っても、提供できる価値が少ないので、長続きしないことがあるからです。

 

もちろん、顧問契約をしては駄目だというわけではありません。ただし発注者側が仕事の依頼を打診してきたら、まずはその仕事だけを受けてみるのです。

 

社会保険の加入手続きを依頼したいといわれたら、顧問契約のサービスの話をあえてせずにその仕事だけを受けてみるのです。依頼された仕事のみ引き受けるのであれば、それほど難しくはないはずです。発注側もそれ以外の質問はしてこないはずです。

 

単発の仕事をしっかりと納品してから顧問契約を提案するのでも遅くはありません。

 

佐藤 敦規
社会保険労務士

 

 

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本連載は佐藤敦規氏の著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

佐藤 敦規

日本能率協会マネジメントセンター

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