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平凡なサラリーマンから突然富裕層へ
Aさんは55歳、長年住み慣れた地方都市に暮らしていました。Aさんは去年、約30年勤めた勤務先を退職。きっかけは叔父から財産を相続したことにありました。
代々地主の家に生まれた叔父もAさんと同じく生涯独身。本来であれば叔父の弟であるAさんの父親が相続人となるところ、すでに他界していたため、Aさんがすべての財産を相続することになったのです。
それまで普通のサラリーマンだったAさんの生活は、この相続をきっかけに一変しました。
年収1,000万円の不労所得のおまけ付き
叔父から相続した財産は、不動産約3億円に加え、現預金等の資産約2億円。合計約5億円の財産を手にしたAさんは、平凡なサラリーマンから突如として富裕層になったのでした。
突然の相続からしばらくのあいだ、Aさんは戸惑うばかりでした。しかし、間もなく相続税の支払いがあることに気づきます。相続税額は約1億円。Aさんの財産だけでは到底支払えない金額でしたが、幸い相続財産には約2億円の現預金等の資産がありました。相続税を問題なく払うことができたAさんは「相続税の支払いについて考えてくれていたんだな」といまは亡き叔父さんの心遣いに感謝しました。
相続税の支払いを無事終えてほっとしたAさんでしたが、いつまでも気を緩めているわけにはいきません。なにしろ相続したのは賃貸用不動産だったため、これまで叔父が行っていた「勝手」を確認しておく必要がありました。
そこでAさんが調べてみると、賃料収入は順調に入ってきており、年間約1,000万円超。管理は管理会社に委託していることがわかりました。
「年間1,000万円も!?」
家賃収入を知ったAさんは舞い上がりました。これまでのAさんの年収は410万円。中小企業に勤めるごく平凡なサラリーマンだったAさんにとって、到底手の届かない年収だったのです。
そこでAさんは、長年勤めた会社に辞表を叩きつけ早期退職。さらに自身の住まいとして駅近くのマンションを現金で一括購入しました。
「これからは不労所得が手に入る。これまでの自分の頑張りを称えて、自分にご褒美をあげてもいいのではないか」
氷河期時代といわれるなか、職探しに苦労した経験を思い出し、Aさんはそう考えました。

