市場は足元の米ドル安・円高を「行き過ぎ」と判断か
そもそも米ドル/円は、90日MA(移動平均線)かい離率が一時マイナス10%近くまで拡大、経験的には短期的な米ドル安・円高の「行き過ぎ」懸念が強くなっていました(図表7参照)。この観点からも、目先的にはさらなる米ドル安・円高は限られ、むしろ「行き過ぎ」の反動により米ドル高・円安へ戻る可能性がありそうです。
米ドル/円は、2022年11月以降一段安となりましたが、これには一定のパターンがありました。10~15営業日程度約5円のレンジでのもみ合いが続いた後にレンジを米ドルが下放れるといったパターンです。
このパターンが今後も続くようなら、当面は127.5~132.5円中心のレンジで一進一退となり、2月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)といった注目イベントを手掛かりにレンジ・ブレークに向かうシナリオが基本になりそうです。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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