「1月24日~1月30日のFX投資戦略」のポイント
〈ポイント〉
・先週の米ドル/円は日銀会合前に127円台前半まで続落したが、日銀が10年債利回りの許容上限の再拡大を見送ると米ドル高・円安へ戻すところとなった。
・日銀の政策見直しに伴う「円金利上昇=円高」との見方は行き過ぎの懸念あり。米ドル/円自体も、短期的な「下がり過ぎ」懸念強い。
・当面127.5~132.5円中心で推移、2月1日FOMC前後にレンジ・ブレークが基本か。
日銀の政策見直しと金利、為替の関係
先週の米ドル/円は、18日の日銀金融政策決定会合で、前回に続き10年債利回りの許容上限が拡大され円金利が一段と上昇するとの思惑から、週初は127円台前半まで米ドル安・円高が進みました(図表1参照)。
ただ、日銀が10年債利回りの許容上限を再拡大しなかったことから円金利が大きく低下、それに連れる形で米ドル/円も一時は131円まで米ドル高・円安へ戻すところとなりました(図表2参照)。
このように、今回の会合で日本の10年債利回りの許容上限再拡大は行われませんでしたが、3月の次回会合以降で行われるとの見方はなお残っており、それを手掛かりにその後改めて127円台まで米ドル安・円高に戻す場面もありました。
ただ日本の10年債利回りは、日銀会合以降は基本的に低下傾向が続いたことから、為替相場と円金利の関係は一時かい離が目立つところとなりました(図表3参照)。これは、為替相場の円高が、日銀の政策の見直しとそれに伴う円金利上昇に対して過剰反応となっている可能性を示しているのではないでしょうか。