(※写真はイメージです/PIXTA)

部下がミスをしてしまった際など、どうにかやる気を出してもらおうと「頑張れ!」と声をかけた経験のある人は多いのではないでしょうか。しかし、大学野球日本代表も経験した異色の経営コンサルタント中田仁之氏は「『頑張れ!』は絶対にNGワード」だといいます。それはいったいなぜなのか、みていきましょう。

人のやる気は「使う言葉」で大きく変わる

私の仕事の1つに、クライアントが本来持っているヤル気を最大限に発揮させて、成果を生み出すモチベーション・コンサルティングがあります。

 

そのため、人をヤル気にさせることに関してかなり勉強もし、実践もしてきました。企業のリーダーを指導している時も、ヤル気を最大限引き出すことを意識して実践しています。

 

なんといっても相手は生身の人間ですから、一筋縄ではいきません。しかし1つ分かっていることがあります。人のヤル気は「使う言葉」で大きく変わります! 大きく2つポイントがあります。

 

やる気を上げるポイント1.「プラスに捉える」

まず1つ目は「プラスの受信力」です。これは1つの事実をどの角度から捉えるかとも言い換えることができます。世の中で起こっている事実は1つですが、解釈は無限にあります。いかにプラスに捉えるかが大切です。

 

たとえば、営業マンが新規訪問をして断られたと言って落ち込んでいた時の話です。営業マンとして、新規訪問は勇気のいる仕事の1つで、しかも門前払いをされてしまうと自分が否定された気になり、落ち込む人が多いです。

 

この時、課長だった私はこのように話しました。

 

「あの企業から受け入れられなくて良かった。多分提案内容や伝え方にも改善の余地があるっていうことだろうから、今度は別の企業にこんな風に勝負してみよう!」

 

「いっぱい課題が見つかってよかった。あのまま仕事が決まっていたら多分気づいてなかったぞ」

 

のように、半ば無理やりにでもプラスの言葉に置き換えて物事を捉えることが「プラスの受信力」です。

 

実際に私は部下に「もし門前払いされたら『せっかくいい話を持って来たのに、聞かないなんて信じられない、よし! 次行ってみよう!』と声に出して切り替えるように」と話しています。

 

下を向いてシュンとなって戻ってくるのではなく前向きな言葉を声に出して、自分でプラス受信をさせるように指導しています。

 

次ページやる気を上げるポイント2つ目は…

※本連載は中田仁之氏の著書『困った部下が最強の戦力に化ける すごい共感マネジメント』(ユサブル)より一部を抜粋し、再構成したものです。

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

中田 仁之

株式会社ユサブル

困った部下(=指示待ち族、指示に従わない、手を抜く)にお困りのリーダーは経営者や管理職を問わず非常に多いようです。 ある「5つのメソッド」を念頭に、リーダーとしての「姿勢」をもう一度見直してみてみることで、あ…

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