部下がミスをしてしまった際など、どうにかやる気を出してもらおうと「頑張れ!」と声をかけた経験のある人は多いのではないでしょうか。しかし、大学野球日本代表も経験した異色の経営コンサルタント中田仁之氏は「『頑張れ!』は絶対にNGワード」だといいます。それはいったいなぜなのか、みていきましょう。
「諦めるな」→「粘ろうぜ!」肯定的な言葉をかけよう
やる気を上げるポイント2.「ネガティブワードをポジティブに変換」
2つ目に「肯定発信」についてお話します。
○○するな! ではなく○○しよう! のように、相手にしてほしいことに変換して伝えます。たとえばこんな感じです。
「廊下を走るな!」ではなく「廊下は歩こう」
「あきらめるな!」ではなく「粘ろうぜ!」
「ミスするな!」ではなく「大胆にいこう!」
「心配するな!」ではなく「任せとけ!」
人の脳は○○するな! と言われたら、かえって○○している姿をイメージするそうです。脳は否定形が理解できない、とも聞いたことがあります。
「ここ、ミスするなよ!」と言われるとミスしている自分をイメージしてしまい、脳から安全に行こうというシグナルが送られ、結果として行動の質が下がり、最大限の能力を発揮できなくなるのです。
起きたことをすべてプラスに捉える「プラスの受信力」と、否定形ではなく肯定形で指示する「肯定発信」。私はこの2つのことを常に意識しています。
つまり、あなたの部下のパフォーマンスは、リーダーであるあなたの使う言葉に大きな影響を受けるのです。
意識して常に良い言葉を使うことで、あなたの部下のヤル気は大きく変化します。ヤル気が変われば、当然結果も変わってきます。いい結果を出させてあげたいのならば、ヤル気が出る言葉使いをまずしてみましょう。
部下が本来持っている無限の可能性を信じることをベースに、プラスの受信力と肯定発信を言葉で伝えることで、部下の中に「リーダーのために」という心が生まれあなたの共感力は育っていくのです。
株式会社S.K.Y.代表取締役/中小企業診断士
株式会社A.B.United代表取締役
内閣府「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」会員
2025大阪・関西万博共創パートナー
1969年大阪生まれ。
幼少期より野球一筋、関西大学在学時には体育会準硬式野球部に所属、大学選抜メンバーに選出され海外遠征を経験。「JAPAN」のユニフォームに袖を通し、海外で君が代を歌うという経験を持つ。
卒業後、大日本印刷株式会社に入社、コンサルティング営業として20年間活躍後、2012年2月に株式会社S.K.Y.を設立。
「大好きな人に本気の応援を提供する」という企業理念を掲げ、上場企業から個人事業主まで幅広い顧客層を持つ。主な事業は販売促進に関するプロデュース業及び営業力強化・人材育成等のコンサルティング、さらに経営者やリーダー向けのビジネス講座を東京・大阪で主宰、企業からの講演依頼やリーダー育成プロジェクトの開発などの依頼が殺到している。
2020年5月、アスリートのネクストキャリアを支援する「日本営業大学(現Athletes Business United®︎)」という日本初のアスリートに特化した教育機関を設立、元プロ野球選手やJリーガーほかさまざまな競技に取り組む現役選手や引退した元アスリートから大学生まで、のべ300名のアスリートに対しビジネス教育を提供。就職や起業、地方創生や就農など1人ひとりに合ったネクストキャリアをプロデュースしている。
主な著書に、『困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント』(2018年株式会社ユサブル)。発売直後に重版となりロングセラーに。台湾、中国でも翻訳・出版された。
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