(※写真はイメージです/PIXTA)

スクワットが筋肉をつくるとわかっていても、わずかスクワット10回ができない人が多いでしょう。時間はいっぱいあるのに、やる気になれないのはなぜでしょう。老人医療に詳しい精神科医の和田秀樹氏が著書『80歳の超え方 老いは怖くないが、面倒くさい』(廣済堂出版)で解説します。

モチベーションがあれば運動は習慣化できる

■運動習慣をつけるためのモチベーションアップ法

 

みなさんも、運動をしなくてはと考えていると思います。

 

毎日ラジオ体操をしていますか。スクワット運動を毎日できていますか。

 

私もなかなかできていませんが、意識して歩くようにしています。そうするとそれが習慣となり、すぐにタクシーを使わずに歩くという習慣ができてきます。

 

スクワットが筋肉をつくるとわかっていても、なかなかスクワット10回ができない人も多いでしょう。時間はいっぱいあるのに、やる気になれないのはなぜでしょう。

 

森光子さんが一日100回のスクワットをやっていらしたと聞きますが、すごいことです。森光子さんのモチベーションは、舞台に立ち続けるという目標でした。それを可能にするために足腰を鍛えていたのです。

 

バレエダンサーは、年をとっても毎日練習をかかしません。お弟子さんに教えている限り、柔軟さを保ちたいからですね。日本舞踊のお師匠さんだって、ひそかに運動しているはずです。

 

そういうモチベーションがあってこそ、熱心に運動が習慣化されます。

 

人前に肉体をさらす必要がない我々は、だんだん自分の身体に無頓着になっていってしまいます。

 

できたら、自分なりに目標を持ってみると、その目標がいいモチベーションになるかもしれません。ただ、運動するのでは人間は飽きてしまいます。

 

目標は、自分の好きなことでいいのです。80歳までにお遍路をする、年に一回は山に登るため散歩を日課にする、バス代を節約するため歩ける足を保ちたい等々、自分なりの目標を設定してみましょう。

 

スクワットが苦手なら、ラジオ体操でいいと思います。軽い体操とウォーキングが続くぐらいのモチベーションを自分に与え続けましょう。

 

高齢者でも参加できる「ワールドマスターズゲームス」というスポーツ大会が世界の都市をめぐって行われています。日本人の参加も多くなってきているそうです。100メートル走では100歳以上の部門があるというからすごいですね。水泳からゲートボールまで、いろいろな種目があるそうです。

 

海外の大会に参加するのはお金がかかるので、各自治体でシニアも参加できるスポーツ大会があってもいいかもしれません。そこから勝ち上がって全国大会へ行ったら、ワールドマスターズゲームスに無料で行けるとかなるように。

 

ただ「運動しろ」だけではなく、行政もモチベーションの上げ方を考えてほしいです。「認知症予防」だけではつまらない気がしてきます。

 

そして、自分でもモチベーションの上げ方を工夫しましょう。

 

ある女性は、冷蔵庫に好きな老女優の写真を貼っていると言っていました。昔は若き日のオードリー・ヘプバーンの写真を貼っていたそうですが、いまは現在70代後半のカトリーヌ・ドヌーヴだそうです。カトリーヌ・ドヌーヴは老いても美しいです。脳􄼷塞も患ったそうですが、リハビリして役者として復活しました。その尊敬も込めてあやかりたいと思っているそうです。

 

その話をしてくれた女性は、凛とした80歳の方です。

 

人間は弱いものだからこそ、目標や憧れが必要なのだと思います。

 

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本連載は和田秀樹氏の著書『80歳の超え方 老いは怖くないが、面倒くさい』(廣済堂出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

80歳の超え方 老いは怖くないが、面倒くさい

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