売上前年比140%達成!残業代2割カットも実現した、驚愕の手法とは【営業のDX成功事例】

売上前年比140%達成!残業代2割カットも実現した、驚愕の手法とは【営業のDX成功事例】

DXを「実施していて成果も出ている」日本企業は、わずか13.5%、ほとんどのDXプロジェクトが期待どおりになっていません。では、実際にDXを推進し、成功した企業はどのようなプロジェクトを実施したのか? 今回は売上前年比140%達成、残業代2割カットに成功した、医療メーカーにおける営業のDXプロジェクトをDXコンサルタントである株式会社日淺の日淺光博代表が評価・解説します。

 

”DXコンサルタント”日淺氏によるプロジェクト評価

※プロジェクトの対応を☆により評価

 

【経営者・経営幹部の対応】★☆☆

営業部員の働き方に問題を感じ、それを解消するためのDXプロジェクトなので、経営課題の解消という条件を満たしたスタートです。目的が明確なので改革に対する意識も高いですが、営業部の働き方を変化させた、その先のビジョンをより明確に表現してほしいところ

 

たとえば「この商品を買った人は、この商品がほしくなります」など、データを活用した販売方式を導入できないか。あるいは営業部員の休暇取得履歴から、有休取得のタイミングを自動で提案、なども考えられます。

 

 【DX推進担当の対応】★★★

営業部全体の働き方改善をスマホ1台で実現する」という構想を実現に移すのは非常に大きな決断です。これによりパソコンではできない簡便性やスピード感、場所にとらわれない働き方など、多くのメリットが得られました。実現したい未来を見据え 1年という期限で実現を計画したことで、具体性を帯びています。

 

 【現場責任者の対応】★★☆

つき合いのある開発ベンダーは、意思の疎通がしやすく費用面の融通もきくといったメリットはあるものの、それで最適化できるかというと根拠が薄いと感じます。プロジェクトは予定通り終了したので大きな問題はなかったでしょうが、今回のような1年以上かかるプロジェクトならRFP(Request for Proposal’提案依頼書)を作成し、それを完遂するための最適な手段やパートナーを吟味してもよかったでしょう。

DXにより得られたインセンティブ

営業部員数百名の業務効率が上がり、商談の準備がしっかりできるようになったことで売上が140%増。営業部全体の連携もスムーズになり、さまざまな申請がスマホからできるようになって事務作業が大幅減。月に 40 ~ 50 時間あった残業が40時間以内になり、一人あたり2割抑制できて人件費の削減になりました。

 

経営者としては売上アップとコスト削減という経営課題を解決。プロジェクトを推進した責任者は社長から表彰され社内での評価がアップ。現場の社員にとっても︑負担になっていた事務作業の時間が減りました。

 

今回のケースからの学び

〈システム置き換えの手順〉

DXプロジェクトにおいて、最も大きなプロジェクトの一つが古いシステムの置き換え(リプレイス)です。中堅以上の企業は、独自のシステムやカスタマイズされたシステムを使っているため、やり方を慎重に選ぶ必要があります。今回は完成までの流れを解説していきましょう。

 

次ページDXプロジェクト完遂までの流れ
難しい話はもういいんで DXがうまくいく方法だけ教えてください

難しい話はもういいんで DXがうまくいく方法だけ教えてください

日淺 光博

サンマーク出版

DXを「実施していて成果も出ている」日本企業は、わずか13.5%。つまり、ほとんどのDXプロジェクトが期待通りになっていないということです。 その原因の多くは、じつは社内のすべての人にDXを推進することで得られるインセン…

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