(※写真はイメージです/PIXTA)

資格試験では、得意だと安心して勉強から離れた科目の点数は、急激に低下します。実務でやっていると油断せず、問題演習と暗記事項の徹底を図る必要があります。46歳で社労士試験に挑戦し、50代から実務を経験した佐藤敦規氏が著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

モチベーションが下がる時期の乗り切り方

■3ヶ月過ぎの4ヶ月目、5ヶ月目がヤマ場

 

最初は気合十分に勉強を続けていても3ヶ月が過ぎると、モチベーションが下がる時期がやってきます。社会保険労務士向けのスクールでは、健康保険法といった社会保険に入ったあたりから、急激に出席者が減るといわれています。

 

モチベーションが下がる要因は様々です。「予想よりも難しく進歩を感じられない」「仕事が忙しくなってきた」「今さら資格を取っても意味がないと同僚や知人にいわれた」などなど。いったん、気持ちが冷えると「△△士は食えない、士業はオワコン」などといったネットの投稿が目につくようになります。

 

今さら資格を取っても意味がない。仕事を頑張ればいいか、資格よりかはコミュ力だなとやめる理由を正当化しようと考えるようになります。

 

無理して勉強を続け、試験に合格するのがよいとは限りません。資格試験の挑戦をあきらめ、会社の仕事に全力を尽くすという選択肢もありです。

 

ただし仕事が落ち着いたら、再開しようという考えは改めたほうがよいでしょう。会社員である限り、業務量をコントロールすることが難しく、余裕をもって勉強できるような状況にはなかなかならないからです。資格取得に未練があるのでしたら、学習時間を減らしてもよいので勉強を続けましょう。

 

■休息日を設ける

 

最初から飛ばそうとタイトなスケジュールを組むと息切れしやすくなります。1ヶ月に1、2日程度は、完全休息日にして勉強しない日を設けるとよいでしょう。

 

予め日時を決めてもよいですし、予定よりも多く勉強ができたのなら、ご褒美として設定するのもアリです。もちろん直前1ヶ月は毎日、勉強しなければなりません。

 

■在宅勤務をどう利用するか

 

在宅勤務は解除されつつあり通常の出勤に戻した会社が多いです。中には継続している会社や出社と在宅勤務を組み合わせているような会社もあります。

 

在宅勤務の日は、休日と同じように勉強が捗りそうな気がしますが、過度な期待を抱かないほうがよいと思います。

 

なぜなら当初は、各人のやるべきことや評価制度が曖昧で仕事なのか休日なのか分からない会社もありました。しかしそうした会社は、とっくに在宅勤務制度を廃止して、通常の出勤制度に戻しています。

 

今でも在宅勤務を継続している会社は、仕事の割り振りや評価がしっかりしている会社でしょう。したがって仕事の手を抜くと分かってしまいます。チャットワークなどリアルなコミュニケーション方式も確立されています。

 

また仕事の合間に勉強しようとするとメールや電話が気になってしまい集中できません。であれば、勤務時間は仕事に集中、勉強はそれ以外の時間にするというように切り替えるべきです。

 

あと一日中、机に座っていると目や肩が疲労するので、適度に休憩を取り、散歩などして体を動かしたほうがよいです。

 

 

 

佐藤 敦規
社会保険労務士

 

 

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本連載は佐藤敦規氏の著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

佐藤 敦規

日本能率協会マネジメントセンター

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