「還暦筋トレーニー」が直面!自分の体重を持ち上げる懸垂の壁

「変わる」ことと「変える」こと③

「還暦筋トレーニー」が直面!自分の体重を持ち上げる懸垂の壁
(※写真はイメージです/PIXTA)

あなたの現時点での筋力と体重の過不足を見るいちばん簡単な方法があります。懸垂です。「還暦筋トレ―ニー」が懸垂をしようとランニング途中の公園で鉄棒にぶら下がってみると、「動かない!」。そう、ピクリとも動かなかったという。還暦から筋トレを始めた城アラキ氏が著書『負けない筋トレ 還暦から筋トレにハマったら、「肉体」と「人生」が激変した!』(ブックマン社)で解説します。

筋トレには誰もが経験する「重さの壁」

ちなみにこの懸垂だが、最近、逆手懸垂ならなんとか自宅の懸垂バーでできるようになって喜んだ。ところがジムだとできない。悩んだ。バーの太さの問題じゃないのかとか、トレーニングの最初にやらないから筋疲労しているせいじゃないかとか。で、ある日ハタと気づいた。

 

自宅の懸垂バーにつかまると、足は当然床に着いている。ここから体を持ち上げるのと、ジムで完全にぶら下がった状態から体を持ち上げるのでは、距離にして10〜20㎝。肘の角度でいうならすでに30度ほど曲がった状態から引き上げることになる。「懸垂できた!」はぬか喜びであった。

 

しかしこのことで、意外な発見もあった。

 

還暦という言い訳はやめよう。

 

筋トレのいちばんいいところは、多分この「ぬか喜び」を認めないところなのだ。筋トレには心理的なのか物理的なのか、誰もが経験するいろいろな重さの壁がある。ベンチプレスが最も顕著だ(だからこそいちばん好まれるのだろう)。

 

初心者の最初の壁は自体重と同じ重さではないだろうか。ちなみにワタシ、大昔から自体重が上げられなくなったら、一切の悪行から縁を切ると、周囲に宣言してきた。宣言通り1回だけだが、自体重はいつ、どんな体重の時代も上げられると思っていた。

 

ところが正しいフォームでキチンとシャフトを胸につけ、反動を使わず尻も浮かせず上げるとなると、この1回がなかなかできていないことがわかった。なんだ、今まではただ誤魔化していたのかと、これはかなりショックであった。

 

還暦である。60年生きてきたのである。その結果の今である。自分自身を偽ってもしかたない。必要なのは、誤魔化さずこれを直視するということだ。そこまではいい。しかし、だからといって、ベンチプレスが小学生並みに30㎏、40㎏しか上がらなくてもいいじゃないか……とはとても思えない。ムラムラと腹が立った。

 

「足るを知る」ことは確かに大事なことだろう。金だ、名誉だ、オネーサンにまだモテたいなんてことならすっぱりと忘れよう。だがベンチプレスで自体重が上がらないのは許せない。意味は少々違うが、自立とは自ら立つことだ。己の体重すら己で差し上げられなくなったら、男としてだらしなさ過ぎる。と、なぜか急にマッチョに目覚める。

 

しかし思わないか。力がないのは還暦だからじゃない、筋力が不足しているだけなのだ。そして気づく。還暦ごときは言い訳にはならない。

 

やれば誰でもできる努力を怠ける自分がいるだけなのだと。

 

城 アラキ
漫画原作家

 

 

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本連載は、城アラキ氏の著書『負けない筋トレ 還暦から筋トレにハマったら、「肉体」と「人生」が激変した!』(ブックマン社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

負けない筋トレ

負けない筋トレ

城 アラキ

ブックマン社

『ソムリエ』『バーテンダー』など、数々のお酒にまつわる傑作漫画の原作を手掛けてきた著者は自他ともに認める酒呑みであり、美食家だ。3日に一度は暴飲暴食。仕事柄、1日の歩数が500歩なんてザラだった。運動もしない日々を…

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