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連載中高年メタボオジサンのための「読む筋トレ」入門【第27回】

還暦トレーニー「血液検査の値がヤバい?」プロテインの摂りすぎは肝臓・腎臓に負担

「プラトーを打ち破れ」の悶え②

筋トレメタボ

還暦トレーニー「血液検査の値がヤバい?」プロテインの摂りすぎは肝臓・腎臓に負担 (※写真はイメージです/PIXTA)

そろそろ体の内も外もガタがきだした還暦トレーニーはプロテインひとつとってもタンパク質の摂りすぎは腎臓に負担をかけます。還暦から筋トレを始めた城アラキ氏が著書『負けない筋トレ 還暦から筋トレにハマったら、「肉体」と「人生」が激変した!』(ブックマン社)で解説します。

サプリに頼って停滞期は脱出できるか

■サプリに頼る

 

ここまでプロテイン以外のサプリについてはあまり詳しく述べていない。

 

私がプラトー期に「過剰に」摂ったサプリと一緒にまとめて説明しておこう。要はサプリに頼ってなんとかプラトーを脱出しようとあがいたのだ。といって、違法とか危険とかいうものでないのは当然だ。

 

●グルタミン
免疫力アップの効果や消化吸収作用を助けるとされるアミノ酸類。コンテストビルダーは大会間近になると免疫力も落ちて風邪を引きやすくなるので、風邪予防としても飲んだりする。私も、これは普段からプロテインと混ぜて飲んでいる。

 

●オメガ3
青魚やナッツに含まれている脂肪酸でDHAとかEPAの仲間。血液をサラサラにし、LDLコレステロールを増やさないとか糖尿病リスクを下げる効果があるという説もある。ただし、サプリで摂っても効果はないという説もある。魚を食べる代わりの気休め。

 

●クレアチン
多分、多くのトレーニーが摂るサプリはプロテイン、BCAA・EAA、グルタミン、その次がこのクレアチンだろう。もともとは牛肉などに多く含まれる成分で、1日5㎖程度を摂り続け、血中濃度を保つと、筋力と瞬発力を上げる。つまり挙上重量を増やすことができると言われている。実際、飲み続けると最後の粘りが続く気がする。これがいちばんわかりやすく効果が実感できた。ただし……。

 

軽井沢でワインも造るエッセイスト、玉村豊男さんも「65歳から本格的に筋トレを始めた」が、こうも書いている。

 

「一時は筋肥大(パンプアップ)のためにクレアチンを、クレアチンの効果を増すためにベータアラニンと一緒に飲んでいましたが、クレアチンの摂取はプロテインの過剰摂取とともに腎臓に負担をかけることがわかった(これは血液検査を見ての判断)ので、ひとつしかない腎臓を大事にするためにきっぱり止めました」(『病気自慢』玉村豊男著 世界文化社)

 

というのを読むと、また迷う。クレアチンは摂取の休養期間をとるべきという説もあるので止めたり飲んだりで己の決断力のなさにため息が出る。現在70歳を超える玉村さんだが、この他にもたっぷりのサプリを摂っている。このへんは歳をとるとみな同じだなぁと、思わず笑った。私とかなりかぶる部分もある。

 

私の場合はBCAA・EAA、クレアチンのようなアミノ酸系サプリ以外にも、こんなものも試してみた。

 

●脂肪燃焼系サプリ
その名の通り脂肪吸収を抑え発汗を促すと言われるサプリ。カフェイン、カプサイシン、カルニチンがよく知られている。これらをミックスしたサプリも発売されている。

 

●NO系サプリ
一酸化窒素(NO)は血管拡張作用があり、このNO系サプリメントを摂ると体内の一酸化窒素の生成を促し「パンプアップ」が起こりやすくなると言われている。アルギニンやシトルリンが主な成分で、やはりミックスブレンドのサプリが発売されている。


●漢方薬系サプリ
インドの若返りハーブ「アシュアガンダ」とか「マカ」などだ。ここまでくると、何がなんだかわからなくなる。

 

他にも亜鉛にナトリウム、各種ビタミン剤も手当たり次第にいろいろ試してみた。結論から言うと、クレアチンを除いては、すぐに体感できるほどの変化はあまりなかった。

 

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    漫画原作家

    立教大学在学中からライター活動をはじめコピーライターを経て漫画原作家に。「ソムリエ」「ソムリエール」「バーテンダー」シリーズなど酒に関する漫画の他、「相場師」「株―マーケット」など経済漫画から「にらぎ鬼王丸」など刀剣漫画まで、広いジャンルで著書多数。趣味は、筋トレとワイン&カクテルとフェラーリ。

    著者紹介

    連載中高年メタボオジサンのための「読む筋トレ」入門

    本連載は、城アラキ氏の著書『負けない筋トレ 還暦から筋トレにハマったら、「肉体」と「人生」が激変した!』(ブックマン社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

    負けない筋トレ

    負けない筋トレ

    城 アラキ

    ブックマン社

    『ソムリエ』『バーテンダー』など、数々のお酒にまつわる傑作漫画の原作を手掛けてきた著者は自他ともに認める酒呑みであり、美食家だ。3日に一度は暴飲暴食。仕事柄、1日の歩数が500歩なんてザラだった。運動もしない日々を…

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