(※写真はイメージです/PIXTA)

中年のビジネスパーソンこそ資格試験に最短で合格できるようにしなければなりません。中高年になるとリストラ、異動・動転勤、親の介護など、資格勉強の妨げになるリスクがあるからです。46歳で社労士試験に挑戦し、50代から実務を経験した佐藤敦規氏が著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

多忙会社員がより少ない時間で合格する方法

資格スクールなどが打ち出している必要勉強時間は、どのくらい信頼性があるのでしょうか。

 

■人によって差はあるがある程度は当てはまる

 

結論からいうと人によって差がありますが、ある程度は該当すると考えています。では人による差というのは、年齢や実務経験の有無でしょうか? それも多少ありますが、個人的な見解ですが、試験に強いかどうかということです。

 

カラオケがプロ並みに上手い、将棋が強い、けん玉を連続してできるなど世の中には、色々な特技を持った人がいますが、試験に強いというのもその一つでしょう。

 

受験は課金ゲーム、親ガチャなどという言葉が生まれたように、大半の人は難関大学に入学するため、学習塾に通ったり、中学高校の一貫校に入学したりして多額のお金をかけています。そしてお金をかけられるかどうかで結果が決まるので、平等ではないと批判する人もいます。

 

しかし、公立中学から公立高校へ進学、学習塾にも通わず、家でも猛勉強するわけでなく、部活などに熱中して難関大学に合格してしまう人も、世の中に一定数はいます。

 

第1章で述べた、学生時代に成績が振るわなかった人でも合格できるとは矛盾しますが、このような人であれば、標準勉強時間の半分くらいで合格できるでしょう。

 

ただこうした人は、中学校でいえば学年に1人いるかどうか、つまり100人に1人くらいの割合です。残りの99人は図6に記載されている時間を目標に勉強する必要があるでしょう。100%には達しなくも70%程度を達成するのを目標にしてください。

 

年齢によるハンディはあるのかというとそうでもありません。たしかに記憶力に関しては、20代、30代の人と比べて劣りますが、円周率の桁数を覚えるような丸暗記だけの試験でもないので、記憶力の強さだけで合否は決まらないからです。

 

■より少ない時間で合格を目指すには

 

仕事や家族など諸々の事情で標準勉強時間に達しそうもない人は、次のような工夫により合格に近づけます。

 

①教材を絞る

テキストは1冊、問題集は過去問だけというように少ない教材を繰り返しましょう。

 

②通信講座を倍速で聴く

スクールの通信講座の中には、講義のスピードを何段階かで調整できるものがあります。そうした講座を申し込み倍速で聴けば、インプットの時間を短縮できます。

 

ただし本連載で紹介した資格試験も、昨今は難易度が上がってきており、市販のテキスト1冊や過去問だけでは網羅できなくなりつつあります。そうなると①の方法は、スクールの教材でないと難しいでしょう。②もスクールの通信講座を受講することが前提になりますので、独学では難しくなります。

 

独学の困難な理由の一つが、複数の教材を目的によって使い分けられないことです。さきほど述べたような公立高校から難関大学に苦労せず合格できるような人は、教材も取捨選択して効率よく勉強できます。

 

しかし私をはじめ残り99%の人はこうした器用な真似ができないので、複数の教材に手をつけるとどれも消化不良に陥り、悲惨な結果となってしまう恐れがあります。

 

出典)佐藤敦規著『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より
出典)佐藤敦規著『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より

 

■年1回の試験は難易度が上がる

 

必要な学習時間が同じでも年に1回しか実施されない試験は、複数回実施される試験よりも難易度が上がります。なぜなら、ビジネスパーソンは、仕事をコントロールするのが難しく、試験の直前期と繁忙期が重なったりしますと、合格の可能性が下がるからです。 

 

複数回、実施される試験であれば、繁忙期を避けて受験しやすくなります。本連載で紹介したお勧めの資格試験の大半は、年1回しか実施されません。複数回、実施される簿記検定やTOEICよりもその点で難しいことを認識しておきましょう。

 

例えば、宅建士の試験に必要な学習時間は400時間と、紹介した試験の中では多くありませんが、簡単には合格できません。

 

佐藤 敦規
社会保険労務士

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本連載は佐藤敦規氏の著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

佐藤 敦規

日本能率協会マネジメントセンター

早期退職やリストラという言葉を聞いて、ギクリとした人も多いのではないでしょうか。リストラというと業績が悪い企業が実施するものでしたが、昨今では、高収益を挙げた企業が、さらなる発展を目指すため行うケースもあります…

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