推薦入学を「ゴマすり入試」と呼ぶのか
▶「受験の考え方」推薦入学組を嫌う/重要度★★☆☆☆
一般受験経験者との軋轢を生みやすい人々、それは早期入学を決めた推薦組です。
私立大学を中心にいろいろな推薦制度がありますが、その中でも特に槍玉に挙げられるのが指定校推薦を使用しての進学者です。学校推薦ということで、例外を除きほぼ100%大学への進学が決まるこの制度は、学校によって授業のレベルが違う中、内申点という数値化できない不明確な基準で大学への推薦者が決まるために一部では「ゴマすり入試」とも呼ばれ、制度上の欠陥だとネット上では何かと非難されがちです。
制度の使用者は早ければ秋頃には進路が決定することから、受験を控えている学生と距離ができ、一般受験予定の人が精神をかき乱される要因になることも珍しくありません。
気持ちはわかりますが、そんなに執拗にこの制度を憎むのもよくないと思います。大学や学校が定めている古くからある制度ですし、指定校で進学するのが楽だ、ズルだという意見があるのであれば、最初から自分がその推薦を取りに行けばいいのです。
もちろん、推薦を取れる状況にありながら選ばない人もいるでしょう。自分の力で道を掴みたい人、制度を詳しく知らない人、国公立と私立の受験を天秤にかけて迷っている人、ネットで推薦が叩かれることを知っていて入学後にそれを恐れている人などなど。退路を断つ姿勢は非常に立派ですが、だからといって非難するのもやめましょうね。
早慶の指定校を取る人がズルいと非難されるのはお門違いです。彼らは最小限の労力で早慶に行こうとして、推薦のある高校を調べ上げ、定期試験でしっかり好成績を取り、問題も起こさない模範生徒であり続けたからこそ学校からの推薦が出るのです。
私は成功体験による自己肯定感が欲しかったからこそ一般受験一択でしたが、もし最初から制度を知っていて、楽に早慶に行けるのであれば推薦での進学を目指したと思います。
彼らはこれから幾度となく社会で要求される競争で勝ったようなものです。過程も自分の中では大事ですが、世の中は結果がすべてです。彼らは最初から推薦を取るように努力したけれど自分はそれを選ばなかっただけだと切り替えて、受験に向かいましょう。
濱井 正吾
9浪はまい
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