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中高一貫校生は小4から9浪している?
▶「受験の考え方」大人の過去の受験エピソードを信じる/重要度★★★☆☆
70年代後半〜90年代前半の受験世代が過去を美化し、受験生にプレッシャーを与える行為。これ、浪人に限らず受験あるあるです。
この行動は立派な浪人ハラスメントです。
令和初年度である2019年の大学生数は約290万人。大学生自体は1989年(平成元年)からの30年で約13万人も増加しています。
大学の数が激増し、本来なら進学しなかったであろう人たちが大学生になるようになり、誰でも入れる定員割れの「Fランク大学」ができました。でも実は、有名私大の受験戦争自体は当時と同じくらいかさらに激化しているのです。
2018年以降、各私立大学が学生の入学を減らさないと国から出る助成金を削減されることになりました。その結果、MARCHだけで2000名以上入学者が削られて偏差値も高騰し、当時と同じくらい、もしくはそれより高い大学・学部も珍しくなくなったのです。
2018年の偏差値があまりに急上昇したために次年度から記念受験者が減ったことから、結果的にこの年の私大入試がここ数年で最も競争率が高かったわけですが、私はその一番入りにくかった2018年の入試を突破したわけです(隙あらば浪害発言)。
入試で問われる内容も明らかに昔より対策に時間がかかるようになっています。
1990年のセンター試験問題と近年のセンター試験・共通テストを英語や国語などで比較してみても、問題のレベルこそそんなに差はありませんが、年々量が明らかに増えています(社会科目は減りましたが)。
私が過去問演習で手をつけた90年のセンター試験は、国語と英語でどちらも20分ほど余りましたが、2018年のセンター試験本番は国語がギリギリで、英語は問題の最後まで辿り着けませんでした。共通テストになってからはさらに量が増え、英語は今の私の情報処理速度では到底間に合わないでしょう。
試験の穴も少なくなりました。漫画家の東村アキコさんは、自伝エッセイ漫画の『かくかくしかじか』にて、問題をそっちのけで選択肢をひたすら吟味するダウジングという裏技だけで1994年のセンター試験で8割を記録したという話を披露していますが、今ではそれはあり得ない話です。ノウハウを溜めて洗練された高度な情報処理能力を問う試験を受ける今の受験生のほうが、明らかに難しい試験を解いているのです。
今の学生の質の低下を嘆いている大人は、デジタルネイティブで、日頃の言動に気をつける意識が身についている現代の学生の性質に合わせることができていないだけでしょう。
人口自体は減っていますが、今の受験は数年では挽回がきかない資金力がものを言う早期教育勝負になっているので、上位層のレベルはむしろ今と昔を比べれば今のほうが明らかに上です。中高一貫校から現役で早慶に入る人は小学4年生頃からの積み重ねがあるのです。私から言わせれば、彼らは小4から9浪しているようなものなのですよ。
もしも非進学校の高校1年生や高校2年生でこの本を読んでいる人がいれば、今すぐに大学受験の対策を始めましょう。3年生からではなかなか間に合いませんから。