過去の進学実績が説得力になる
▶「塾・予備校」広告で名前を聞く回数が多い塾や予備校を選ぶ/重要度★★☆☆☆
広告の内容が過激で挑戦的であればあるほど危ないという意見を述べました。実はもう1つ、危ないケースがあります。それは、CMや広告で単純に名前を目にする回数が多いところです。
至るところで名前を目にする予備校はありませんか? 駅構内やバスや電車などの公共交通機関、コンビニエンスストア、テレビやラジオのCMなどで、同じ名前を何度も見聞きすることはありませんか。そうした回数が多ければ多いほど要注意です。
なぜなら、見聞きする回数が多いほど、宣伝予算が出ていると考えられるからです。これは必ずしも、会社が儲かっているから広告に使える潤沢な資金があるということではありません。受験期に生徒を抱え込むために大量に資金を投入し、一時的に大きな赤字を生んでいる可能性も考えられます。
もちろん、それでも大勢の生徒が入塾して回収できるのならいいですが、大勢の人が利益という共通の目的を追い求める企業である以上、採算を度外視した決断はなかなか認可が下りないでしょう。
「たくさん使った広告費はここで回収するんだ!」という説得を大勢の利害関係者にしていく必要があります。どこで回収するか? そう、入塾者の親です。
大手予備校で1年間授業を受けるとなると、夏期講習や冬期講習を合わせると年間150万円ほどかかることがありますし、寮に入るとなるとさらに200万円以上かかります。広告が少なめで設備も安く、全国的な認知度が比較的低い私が通った予備校でさえ90万円前後でした。
先ほど河合塾や駿台予備学校などの大手予備校は広告がクリーンだと述べましたが、目にする数も近年有名になっている予備校よりは少なめです。
年間150万円前後のお金がかかっても大勢の生徒が入塾するのは、過去の進学実績が確固たる説得力になっているためなのです。
大学で考えてみても、東大・京大をはじめとする旧帝国大学や早慶上理ICUやMARCHといった有名難関私大など、歴史や実績もある大学のテレビCMや広告はほぼ見聞きしませんよね。それはそこにお金をかけなくても実績があるため、莫大な広告を打って集客をする必要が他の大学よりは少ないからだと考えられます。
歴史や実績がないのにこうした塾や予備校と匹敵する金額を要求する塾や予備校に入塾を考えておられるのであれば、どこにお金が使われているか考えてみる必要もあるかもしれません。
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