「脱皮できないヘビは死ぬ」パラダイムの転換に失敗した日本

かつて世界経済をけん引した日本。しかし現状はどうでしょうか。慢心した挙句、パラダイムの転換に失敗し、多くの国々の後塵を拝する立場となってしまいました。問題点はどこにあるのか見ていきます。

全ての企業に求められる「新たな事業の創出」

ここまで述べてきたように、政治、経済、社会、テクノロジーなど様々な領域でもたらされている変化が相互に密接に影響しあいながら、急速な勢いでパラダイムシフトが進んでいます。この激しい変革の時代に、企業が進むべき道を見失わないためには、何よりも過去の成功体験にとらわれないことが重要になります。

 

パラダイムシフトの本来の意味は、ある時代の認識の枠組みや支配的な考え方が大きく変化することです。パラダイムシフトが起こる前と起こった後をそれぞれ旧時代と新時代とすれば、旧時代における成功体験はあくまでも古い時代の認識の枠組みや考え方のもとで実現できたものにすぎません。

 

一方、新時代における認識の枠組みや考え方はすでに旧時代とは大きく異なっています。つまりは前提条件が根本的に変化しているわけですから、成功体験がそのまま通用するとは限らないのです。

 

にもかかわらず過去の成功体験に執着し続けてしまうと、パラダイムの転換に十分に対応できず、最悪の場合、衰退の道を歩むことになりかねないのです。たとえば近時、台湾の鴻海(ホンハイ)グループによって買収されたシャープは液晶テレビの自社ブランド「亀山モデル」の成功体験から脱却できず、価格競争力のある海外へ生産基地を移転することに出遅れたため経営危機に陥ったとの指摘がなされています。

 

したがって、パラダイムシフトの中で生き残るためには、これまでの成功体験を捨ててビジネスモデルを再構築し、新たな収益の源泉としての新規事業に取り組まなければなりません。

 

ニーチェ

哲学者ニーチェは「脱皮できないヘビは死ぬ」との言葉を残しています。成功体験から脱皮できない企業、「新規事業」という新たな皮を身にまとうことができない企業を待ち受けているのは滅亡の運命です。企業経営の中枢にいる人たちは、まさに“待ったなし”の状況にあることを何よりも強く認識しなければならないのです。

 

 

 

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カッティング・エッジ株式会社 代表取締役
中小企業診断士

1986年、慶應義塾大学経済学部卒業
2002年、テキサス大学オースティン本校マコームズビジネススクール交換留学
2003年、神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程(MBA)修了
2008年、MITスローン経営大学院 Executive MOT修了

1986年、日本アイ・ビー・エム(株)に入社。社内公募によりジョイントベンチャーを立ち上げ、IBMロゴの製品化を実現。1997年、当時、SFAのパイオニア企業であった米国シーベルシステムズ社の日本上陸に伴い、創業メンバーとして参加。西日本地区の責任者としてビジネスを立ち上げる。その後複数のベンチャー企業立ち上げを経て、2008年、タレントマネジメントのグローバルリーディングカンパニーであった米国サクセスファクターズ社(現SAP社)にスカウトされ、日本法人を設立し、代表取締役社長に就任。ゼロからビジネスを立ち上げ、日本におけるタレントマネジメントシステムの市場を切り拓く。その後、日本オラクル(株)、サービスナウジャパン(合)の事業責任者を経て、独立。現在は、自身の会社であるカッティング・エッジ(株)を設立し、中堅・ベンチャー企業に対するコンサルティングを行う傍ら、ビジネススクールにて「新規事業開発」講座等を担当し、後進の育成に努めている。

著者紹介

連載プロジェクト担当者&起業家必見!成功する「新規事業立ち上げ」ノウハウ

本記事は『改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋・再編集したものです。

改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門

改訂新版 超図解! 新規事業立ち上げ入門

木下 雄介

幻冬舎メディアコンサルティング

事業立ち上げのリーダー必読! 豊富な図解でよくわかる! 7つのステップで理論から実践まで、新規事業立ち上げのポイントを徹底解説。 2017年4月発刊の“新規事業開発ハンドブック"がさらに実践的にリニューアル。VUCA…

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