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悪質なクレーマーに対応する前に知っておくこと
■クレーム対応の2つの心得
まず、悪質なクレーマーと向き合う時に最初にしっかり頭に置いておいていただきたいのは、理不尽な顧客の無理な要求やクレームは、自分個人に向けられたものではない、ということです。
顧客に名指しで呼びつけられ、怒鳴られたり、ねちねちと文句を言われたら、自分1人が怒られていると思いがちですが、多くの場合はそうではありません。
顧客は、あなた個人ではなく、あなたの会社、お店に対して不満があるのです。
「会社への不満の矛先がたまたま自分に向いた」
ということを忘れないでください。
責任感から、1人で解決しなければ、すべて受け止めなければ、と考える方もいらっしゃいますが、それではあなたがボロボロになってしまいますし、そのような精神状態で冷静にクレーム対応するのは不可能です。
理不尽な相手に「これ以上の要求は通りませんよ」という線引きをするためには、相手の言動を真正面から受け止めるのではなく、自分からの切り離して捉えることが不可欠なのです。
ここでおすすめしたいのが、「1対1で対応するのは10分まで」など、時間を区切ることです。
個人では1人10分、現場レベルで対応するのは最長30分までなど、明確なルールを定めておきましょう。
こうした相手は、要求が通るまで延々とクレームを言い続ける可能性もあります。つらい状況に終わりが見えないのは、精神的にかなり苦痛です。
実際にそのような場面に直面したことがある方はよく分かると思いますが、精神科医の立場から見ても、一方的に罵られる、文句を言われるという状況で冷静さを保っていられるのは10分が限界です。
最初にクレームを受けた人が10分間対応したら、「上の者に変わります」と言って、上司と交代しましょう。
そして上司も、10分対応したら、
「いただいたご意見は本部にあげさせていただきます」
「この場では判断いたしかねますので、後日改めてお話を聞かせていただけますか」
などと誘導します。
相手はなんとかこちらの承諾を引き出そうと食い下がってくると思いますが、ここが踏ん張りどころです。
ただでさえ、常識がズレた人たちなのに、頭に血が上った状態ではこちらが何を言っても通じません。
日を変える選択肢も入れつつ、時間をおいて、相手がクールダウンするのを待ちましょう。
このようなことは、病院でもよく起こります。
患者さんの権利がとても大きくなっているという背景もありますが、身体的・精神的につらい状態の方が来られているため、診察までの待ち時間が長くなると受付で怒り出す方もいらっしゃいます。
待ち時間が長すぎるのは、病院側にも改善すべき点があるかもしれませんが、受付で1時間も2時間もクレームを言われると、業務がストップして他の患者さんにもご迷惑がかかってしまいます。
そのため、あらかじめ「何分間は話を聞き、その後は対応する人数を増やして続きは後日」というルールを設けている病院がほとんどです。
クレーム対応については、マニュアル化されている企業が多いようですが、社員がその存在を知らないケースが多々あります。
まずは、自分が勤務する会社やお店にクレーム対応のマニュアルがあるかどうか調べてみましょう。
悪質なクレーマーに出会う前に知っておくと、精神的にも楽になると思いますよ。
井上 智介
産業医
精神科医
健診医
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