意識的に、小さな成功体験をたくさん作る
■自分に自信を持つ方法
自己肯定感が低く自信がない人は、
「僕なんて学歴がないし」
「名前が知れた会社で働いたこともないし」
「やりがいがある、やりたい仕事ができているわけじゃないし」
など、根拠がないと自信を持てないと思っている人が少なくありません。過去の失敗や現在の状況が不変のものと信じ込み、完全に囚われてしまっているのです。自信というのは、「自分で自分をどう捉えるか」が深く関係しています。
このセルフイメージを高めることが、自信を持つための一番の近道ですが、セルフイメージは成功体験を詰むことで高められます。
成功体験といっても、必ずしもみんなが驚くようなことを成し遂げる必要はありません。
自信をつけるために本当に重要なのは、数です。
大きな成功体験1つよりも、小さな成功体験が10個あるほうが、「自分っていいな」と自信が持てるようになります。
たとえば「めんどくさい上司に自分から挨拶しよう」ということでも十分です。トライしてうまくいったことならなんでも成功体験だと思ってください。
意識的に、小さな成功体験をたくさん作って、見逃さないようにしましょう。
また、多くの方は、先ほどの「めんどくさい上司に挨拶する」といった自己実現の欲求をかなえることだけが成功だと思っているのですが、「マズローの欲求5段階説」をベースに考えると、さまざまな成功体験を得ることができます。
たとえば、あなたがいつも2時に寝ているとしましょう。
朝9時から会社だとしたら、寝不足になってしまうでしょうから、本来もう少し早く寝たほうがいいですよね。
頭では分かっているのに、なかなか眠れないという方も多いと思います。
ここで「生理的欲求」を満たすためにどうしたらいいか? と考え、実際に行動してみるのです。
「睡眠の欲求を満たすには、最低でも6時間は寝たいから、24時までには布団に入ろう。そのために、残業を1時間減らして21時には帰宅するようにしよう」
と計画してトライしてみてください。
もしそれがうまくいったら、自分を褒めてあげましょう。
また、ご飯を3食食べられたというのも、1つの立派な成功体験です。
3食食べられない日がある人は、その理由を1度しっかり考えてみましょう。
仕事が忙しくてお昼を抜いてしまうのか、体調が悪くて食べられなかったのか、食欲がなくて食べられなかったのか……。
理由が分かったら、それに応じて計画を立て、実際にチャレンジしてみましょう。
忙しくてお昼に席を離れられないのであれば、10分早く家を出て、お弁当を買っていく、というのでもいいですね。
どうしても時間がない時は、SOSを出す練習も兼ねて後輩にお弁当を買ってきてと頼むのもいいと思います。
自分を褒めるポイントは、このようなことでもいいのです
このようにして決めたことを継続することができたら、「3・3・3周期」でさらに自分を褒められていることを振り返りましょう。
「3・3・3周期」とは、3日、3週間、3か月いうスパンのこと。
毎日自分を褒めるだけでなく、よいことを継続し、習慣化できた自分を定期的に振り返ることができたら、さらに自信が持てるようになるはずです。
些細なことのようですが、自分が決めたことを守れている、欲求を満たせているという感覚が自信につながり、自己肯定感も高まっていきます。