「収益物件」を売るにもノウハウがある
■「関西在住のサラリーマン」の「さいたま市の投資物件」売却サポート例
関西在住Dさん(40代後半)職業・サラリーマン
物件概要
物件所在地 埼玉県さいたま市/物件スペック 築40年、RC、ファミリータイプ(2DK×10世帯)+ワンルーム(6世帯)
購入時の金額・利回り 1億100万円・11%/売却時の価格・利回り 1億200万円・10%強所有期間 6年/売却年 2018年
融資が開いているタイミングでは、金融機関が多数ある東京の投資家さんにチャンスがありますが、融資が閉まっているタイミングでは、首都圏だから有利ということはありません。
むしろ、逆のパターンは融資が出やすいです。というのも、銀行の考えとして購入物件と居住地に支店があることを好みますが、どこの地方銀行でもほぼ東京には支店があるからです。
Dさんのケースでいえば、もともと首都圏出身で、転勤のため関西に住んでいるという事情があります。そのため所有物件は首都圏中心です。
ただし、関西に住んで遠隔で投資をするようになってからは、管理会社とうまくいかなくなってしまいました。私の元へいらしたのは、管理会社を変更したいという相談でした。
いろいろお話をしたところ、「管理会社を変えずに同じ価格で売れるなら、一度物件を整理しましょうか」という話になりました。
所有物件は、大規模修繕済みで建物の状態は普通でした。荒れている感じはしないものの、古さはあって第一印象が特段良いわけではありません。
加えて管理会社が積極的に動いていないこともあり入居率は低かったです。
本来、私の考え方では入居率が低い物件を売る場合、まず満室にすることから始めます。そのほうが銀行も買主さんも評価してくれるからです。
しかしこのケースでは、5部屋空いている状態で売りました。ただし、空室を埋める代わりに、3カ月の満室保証を付けて売却価格に乗せました。
査定時に、しっかり客付けをすれば埋まる物件だとわかっていたので、決して失敗物件をたたき売ったわけではなく、あくまで本人のモチベーション低下による売却です。
この物件は、売主のDさんがそれほど欲を持たず「購入価格と同じくらいで売れればいい」と考えていたので、1億500万円で売りに出したところ、すぐに反応がありました。
プラスした数百万円は家賃保証などの部分ですが、結果的に指値が入ったため、家賃保証はなしになって1億200万円で売れました。1週間経たずに申込みがあり、2カ月しないくらいでの売却となりました。
買主さんは首都圏在住のサラリーマンです。購入を決めた理由は、価格が安かったこと、そして駅から距離はあったものの、人気駅ということもあり、安定した賃貸ニーズが見込めたからです。
また、建物は古いですが、その人は初めての投資で資金もあったため、築年数よりも投資効率が高い物件に魅力を感じたようです。
このケースのように、市場の声に合わせて売りに出せば、売れないと思った物件が売れたり、希望価格で売れたりすることもあります。
新川 忠義
株式会社クリスティ代表取締役
富士企画株式会社代表取締役
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