業者選びを間違えるとトラブルに
業者選びを間違えると、トラブルが起こることもあります。
例えば、引き渡しにあたって町内会費や隣人がクレーマーといった細かい情報を知っていたのに言わなかったとすれば、後から問題になります。
ある地方在住の投資家さんが、地元で比較的築浅の木造アパートを安く買いました。しかし、ひどい欠陥住宅でシロアリに食われていたそうです。
躯体を調べてみると、築年はそこまで経っていないのに、壁の隙間にゴミが突っ込んであるなど、とにかく施工がひどい状態だったそうです。
売買仲介業者にクレームを出したところ、その業者さんも知らなかったと言われたそうです。
売主はそのエリアでは代々からの地主さんです。問合せてもらったところ、「相続された物件だから知らなかった」ということでした。
この場合、売主側にも責任が問える可能性が高いケースといえますが、買主と売主と仲介業者すべてが地元の人だったそうで、買い主である投資家さんは、その業者との関係性を重視して、泣き寝入りに終わったと聞きました。
このケースは買主がひどい目にあった話ですが、売主側が不利益を被るケースもあります。
説明義務は、仲介会社にも売主にもあります。
持っているのだから知らなくてはならないし、きちんと伝えなくてはなりません。
「相続でもらったから」なんて関係ないのです。自分の物件である以上、買う人に説明をしなければなりません。
そうしたトラブルを想像し、フォローするのが不動産会社の役割だと思っています。
当社の場合、売買契約書に添付する付帯設備表を日々改良しています。付帯設備表とは、売買する不動産に関する設備の有無や、故障や不具合の有無などの情報を買主さんへ共有する書類です。こうすることで、大きなトラブルの発生を未然に防げます。
いずれにせよ、仲介業者によって力量や体制、担当者レベルでの細やかさ、会社としてのチェック機能などさまざまということです。