(※写真はイメージです/PIXTA)

リーダーにとって、自己肯定感を高めておくことは重要です。リーダーになると、自分の思い通りにいかないことやストレスを抱える場面が多くなるからです。なぜリーダーに自己肯定感が大切なのでしょうか。エグゼクティブコーチの大平信孝氏が著書『部下は動かすな。』(すばる舎)で解説します。

睡眠の質で「あり方」を整える

「あり方」を整えるセルフリーダーシップとして、「睡眠」も重要です。

 

睡眠の質は、日中の活動の質に非常に大きく影響します。

 

寝る直前には、「食べない、電子機器にふれない」といったことは、ぜひやってみてください。

 

今回は、睡眠のメンタル面での活用法をお伝えします。メンタル面においては、寝る前の時間は「ゴールデンタイム」と呼ばれています。つまり、睡眠前の「メンタルの状態」がとても重要なのです。

 

なぜなら、睡眠直前の状態が睡眠中に繰り返されると言われているからです。

 

たとえば、「明日の仕事の準備が不十分、どうしよう?」「あーあ、今日もまた部下とうまくいかなかった」という不安な状態やがっかりした状態で入眠したとすると、その不安やがっかりの状態を一晩中、リピート再生してしまうのです。

 

これでは睡眠の質は高くなりませんし、メンタル面でもマイナスになってしまいます。翌朝の目覚めも気分も悪くなってしまうでしょう。

 

■寝る前にこそよいイメージを描く

 

ですから、眠りにつく直前の時間には、

 

「今日1日のよかったことの振り返り」
「明日1日の理想の流れや理想のゴール」

 

をイメージするようにしてください。

 

このように、理想のゴールイメージや思い通り事が運んだ場合のゴールイメージなどを描いた状態で眠りにつくと、就寝中ずっと「よいイメージ」をリピート再生することになります。

 

結果的に、質の高い眠りになり、メンタルも回復します。

 

そして、よい目覚めにつながることが多いのです。すると、翌日の「入り」をいい状態でスタートできることになります。

 

寝る直前、たった1分でできる「あり方」を整えるセルフリーダーシップですから、ぜひ今夜から実践してみてください。

 

■リーダーこそ「自己肯定感」を整える

 

「あり方」を整えるセルフリーダーシップに欠かせないのが、メンタルマネジメント。

そして、リーダーに必要なメンタルは「自己肯定感」です。

 

リーダーを任されている方や経営者の方は自己肯定感の高い方ばかりかといえば、実はそうでもありません。

 

「リーダーを務める資格が自分にあるのか自信がない」
「自分を厳しく律しており、自己否定することのほうが多い」
「リーダーらしくありたいが、なかなか否定癖から抜け出せない」
「人を育てるのが苦手」
「部下から反発を受けるのが実は怖い」

 

コーチングセッションや研修などでそんな実情をよく耳にします。

 

実際、口下手だったり、部下や周りの目が気になったりするタイプのリーダーも少なくありません。

 

次ページ「自分はできる」と思える自己肯定感

※本連載は、大平信孝氏の書籍『部下は動かすな。』(すばる舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

部下は動かすな。

部下は動かすな。

大平 信孝

すばる舎

「部下が動いてくれない」「部下が一向に成長しない」「怒っても褒めてもうまくいかない」「チームが全然まとまらない」「リーダーとしての自信がない」… このような悩みを抱えるリーダーのあなたは、なんとかして部下・チ…

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