注意が必要な自己否定が習慣化している人
■自己肯定感のリバウンドに気をつける
自己肯定感はリーダーがチームをリードしていくにあたっても非常に重要なもののひとつだと言えます。ただ、注意点があります。
それは、自分を認め、自分にOKを出すことで状況がどんどん好転していく人と、一時的に好転するものの、すぐに元に戻ってしまう。
つまりリバウンドしてしまう人もいるのです。
どんどん好転していく人には「自己受容」ができているという特徴があります。
自己受容とは、自分を受け入れること。自分のよいところも、ダメな欠点も含めてOKを出せること。うまくいこうがいくまいが「今ここにいる」ことを肯定する存在承認とも言えます。
失敗やトラブルに直面したときに、自分や人を責めすぎる人は、自己受容ができていないと言えます。
自分が好調のときも、不調のときも「そのまま」自分を受け入れるというスタンスをマスターしているとそれが土台となり、自己肯定の世界を構築しやすいのです。
一方で、自己受容できないと自分を責めたり、一喜一憂したりすることが多くなります。そのため、好調のときはいいのですが、不調のときにガクッと落ち込み流れが悪くなります。つまり、心理的な安定性に欠けるのです。
このような自己否定が習慣化している方は、いきなり自己否定を自己肯定に変えることはオススメできません。
一時的にいい状態になったとしても、また元の思考パターンに戻ってしまいます。
そのため、自己否定感が強い方はまず自己受容をマスターして、そのあとで自己肯定に取り組んでいきましょう。
大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役