コンテンツマーケティングでプル型へ
(1)コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、顧客に対して良質なコンテンツ(内容・中身)を提供することで、潜在顧客を見込み客に育て、自社商品・サービスのファンになってもらい、収益を上げるマーケティング手法のことです。2010年代半ばから広まりました。
(2)広まった理由
かつては、広告宣伝や営業活動などの形で提供者側から顧客にアプローチする売込み型のマーケティング手法(これをアウトバウンド(内から外へ)といいます)が主流で、顧客は必ずしも知りたい情報が提供されない広告に広告疲れを起こしていました。
それが、インターネットやメール等の新しい媒体の普及で、顧客への情報提供が容易になり、顧客サイドでは、自分が知りたいことを検索エンジンなどでサーチし、よく比較検討してから購買行動を取るようになりました。これにより売込み型のアウトバウンドの手法が通用しにくくなってきました。
このため、まだ購入前の潜在顧客を引きつけることによって引き合いを生み出すインバウンドマーケティング(外から内へ)手法が注目を浴びるようになりました。そこで重要になって来たのが、提供する情報の量と質、コンテンツとなってきたわけです。
「企業が伝えたいこと」を伝えるのではなく、「ターゲットユーザーが知りたいこと」に寄り添って情報発信する、ユーザーのニーズを起点とした情報の発信が必要となってきたのです。
(3)カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、顧客がどのように商品やサービスの情報を得て、購買に至るのかというプロセスを旅(ジャーニー)に例えたもののことです。インターネット普及以前から顧客の購買行動をAIDMA(アイドマ)等で捉える考え方がありましたが、インターネットの普及により、電通がAISASを提唱する等複雑で多様なプロセスが生まれてきました。
(4)利用される顧客行動フレームワーク例
カスタマージャーニーマップ作成で使われる顧客行動フレームワークはいろいろありますが、ここでは2種類を紹介します。
①AICPRA:Awareness(認知)→Interest(興味)→Consider(検討):購入の検討→Purchase(購入)→Repeat(継続):→Advocacy(応援):他人に勧める
②DECAX:Discovery(発見):検索して見つける→Engage(関係構築):提供者と関係を持つ→Check(確認):内容確認を行う→Action(行動):購入等の行動→Experience(体験と共有):購入後の利用体験と他者との共有
(5)各プロセスでの活動
カスタマージャーニープロセスは、同じ商品・サービスでも顧客のペルソナによって変わりえます。このため、複数のペルソナ設定を行い、それに合わせて提供する情報やコンタクトの取り方を変えて、より効果的・効率的に結果に結びつくように対応を変えていく必要があります。
(6)コンテンツマーケティングの効果
コンテンツマーケティングは以下の効果があると言われています。①高いコンバージョン率、②コンテンツがストック(資産)になる、③ブランディングが行える
コンテンツマーケティングで顧客を獲得する
井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表
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