「コミュ力」ではなく「コミュニケーション能力」をつけるべき (※画像はイメージです/PIXTA)

「オレ、空気読めないんだよな」「コミュ力には自信がないんだ」という人は「弱み」をさらけ出すことでコミュ力不足を補う、とっておきの方法があるといいます。精神科医の和田秀樹氏が著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で口下手戦略を解説します。

【関連記事】47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走

「誠実」に「素直」に言葉にしようと心がけよ

■「誠実」と「素直」がポイント

 

お笑い芸人のように、みんなで騒ぐときに気の利いたジョークが言えるとか、人のいじり方がうまいとか、楽しく場を盛り上げる術を知っているとかいうのも、ひとつの能力でしょう。だから人が寄ってきて、輪の中心でいられるのです。

 

でももし、その人と一対一で深い話をしようとしたとき、とたんに会話が続かなくなったり、居心地悪そうにしていたりしたら、どう思うでしょう? 魅力は半減してしまいますよね。

 

いくら「人気者の騒ぎ上手」でも、一対一で語り合えなければ、ただそれだけ。人と「わかり合う」関係は築けません。そういう人は、「コミュ力」はあるかもしれないけれど、「コミュニケーション能力」はないわけです。

 

現代は、「コミュニケーション能力」がなくても、「コミュ力」さえあれば、なんとなく「偉そう」「格が上」に映ってしまうという、おかしな社会です。

 

それなら、「コミュニケーション能力」があれば、「コミュ力」がなくても、同じような評価を受けてもよさそうなのに、そうはなりません。「ダサい」「格下」みたいに見られてしまいます。

 

しかし、実際のところ、「友達が多い」「仲間が大勢いる」という状況を求めなければ、「コミュ力」(=空気を読む力、嫌われない力)なんて、あまり必要ないのです。自分への信頼感や自信を育み、人生を豊かにしてくれる友人関係を築くには、むしろ「コミュニケーション能力」を磨くほうが100倍大事。

 

「コミュ力」を全否定するわけではありませんよ。それはそれであるに越したことはないでしょう。

 

でも、「コミュニケーション能力」がないのに、「コミュ力」だけで人生の荒波を乗り切っていこうとするのは問題です。

 

「コミュ力」はしょせん、仲間内でしか作用しないもの。ちょっと違う場に行くと、そのノリでは通用しなくなってしまったりします。それこそ、外国人とコミュニケーションするときなんて、まったく関係なくなってしまう。

 

でも、「コミュニケーション能力」なら、どんな場、どんな人に対しても有効に作用します。相手が受け入れられるように自分の考えをしっかりと主張できるというのは、異なるソサイエティに行っても「自分」が「自分」でいられる力を身に付けているということです。

 

本連載のあちこちで紹介してきたように、自分の頭でものごとを考える練習をしているうちに、自分ならではの考え方や価値基準ができてきて、「自己主張」というのはできるようになります。

 

価値基準を確立する効用というのは意外と大きなもので、ひとつ自分なりのモノサシができると、それを他の事柄にも応用できるようになります。それが自分なりの考え方を作るということ。

 

そして、そうやって「自己主張」するときには、「コミュ力」のことなんて考えず、ただ「誠実」に「素直」に言葉にしようと心がけるだけでいいのです。言葉を飾ったり、相手によく思われようとする必要はありません。

 

「誠実」に「素直」に、相手と対等の立場で、自分を信頼しながら伝える。これがアサーティブネスの方法です。

 

アサーティブネスに興味のある方は、本がいくつか出版されていますので、学んでみるのもおすすめです。私の推薦図書は、アン・ディクソンさんの『第四の生き方―「自分」を生かすアサーティブネス』(つげ書房新社)です。

 

【オンライン開催(LIVE配信)】8/18(木)開催決定
節税、相続、贈与対策から資産形成まで
10万円から始める不動産クラウドファンディング
「グッドコムファンド」販売、緊急セミナー>>>>

こころと体のクリニック 院長

1960年生まれ。
東京大学医学部卒業。
東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカカール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、「和田秀樹こころと体のクリニック」を開院。
30年以上にわたって高齢者専門の精神科医として高齢者医療の現場に携わる。
『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学に正しい生き方 人生の未来予想図』(講談社)、『六十代と七十代 心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『80歳の壁』(幻冬舎)など著書多数。

著者紹介

連載精神科医が教える「孤独」と上手につきあう作法

※本連載は精神科医である和田秀樹氏の著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)から一部を抜粋し、再編集したものです。

孤独と上手につきあう9つの習慣

孤独と上手につきあう9つの習慣

和田 秀樹

大和書房

人間はそれほどストレス耐性の強い生きものではないという。 孤独や疎外感がいかに人を生きにくくさせているか、ストレスの原因になっているか。実際、病気にはなっていないけれども自分の居場所で安心してくつろげないという…

公立・私立中堅校から東大に入る本

公立・私立中堅校から東大に入る本

和田 秀樹

大和書房

教育書を多数執筆し、多くがベストセラーになっている実績をもつ和田秀樹氏の渾身の書。 2020年の入試改革への備えにもふれ、具体的なノウハウを数多く入れた。 いわゆる「地頭のいい子」でなくとも、東大を目指せる、合…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧
TOPへ