正直に素直に、自分の感情や本心を表現する
■コミュ力不足を補う口下手戦略
「オレ、空気読めないんだよな」「コミュ力には自信がないんだ」という人のなかには、「そうはいっても、コミュ力がないことで人を不快にさせることもあるんじゃないか」「コミュ力がなくてバカにされるのもイヤだ」という方もいるかもしれません。
そんな方には、「弱み」をさらけ出すことでコミュ力不足を補う、とっておきの方法をご紹介しておきましょう。
それは、「正直さをアピールする」ということです。
たとえば、会社の大事な案件で、はじめて取り引き先の人に会うことになったとき。
「これは本当に重要な仕事だと思っているので、緊張しています」
「御社と仕事ができるなんて光栄で、ついあがってしまいます」
などと言ってみる。
こういうことは「コミュ力」がある人が言うとウソくさく見えたり、口先だけでペラペラと言っているように聞こえたりしますが、「コミュ力」がない人が言うと、口下手な感じが功を奏して、逆に真実味が増すのです。
あるいは、意中の人をデートに誘いたいとき。
「あなたの前だと、僕はあがっちゃうんです」
「女性をデートに誘いたいと思ったのは初めてです。どうすればいいかよくわからないんですが、一緒に食事に行ってくださいませんか」
「僕は女性と話すのがあまり得意ではないので、もしかするとうまく伝わっていないかもしれませんが、今日は本当に楽しいと感じています」
などと言ってみる。
こう言えば、多少モジモジしていてもまったく変には思われません。しかも、自分の気持ちを正直に言っているだけなので、妙な説得力まで生まれたりします。
言われた側は、決して悪い気はしないでしょう。付け焼き刃で慣れているふうを装ったりするより、よっぽど「誠実な人だわ」と好感度も上がるはずです。
「コミュ力」不足に悩む人は、「自分の気持ちなんか言っても、相手は喜ばないだろう」「ただでさえまごまごしているのだから、これ以上、相手をイラつかせたくない」などと、あまり自分の感情を表現したがりません。
でも、口に出すことで相手からの理解が深まることもあるのです。
言わなければ、相手もわかりませんから、「なんだかまごまごした人だな。いつもこうなのかな」とネガティブに捉えられてしまう。
でも、自分から弱さを見せれば、「ああ、この人はこういう人なんだ。そうか、楽しんでくれているのか」と、ちょっと視点がずれるという作用があります。
「コミュ力がない」ということに引け目を感じたり、卑屈になったりする必要はまったくありません。
ただ、誤解されたくないときには、正直に素直に、自分の感情や本心を表現するということを心がけてみてください。
和田 秀樹
和田秀樹こころと体のクリニック 院長
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