なぜ「損得」でしか考えられない人は不幸なのか?【精神科医が解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

たとえ東大を出ていたとしても、地位や名誉より金のほうが大事だという考え方が主流になりつつあります。貧乏をしてまで夢や理想を追おうとする人も出てきません。どうすべきなのでしょうか。精神科医の和田秀樹氏が著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で解説します。

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「損得」でしか考えられない不幸な人

■日本をダメにする拝金主義

 

「コミュ力」の問題にしてもそうですが、現代社会には、私からするとおかしな価値観がはびこっています。

 

「夢や信念を追いかけるより、お金を稼げる人のほうが偉い」
「社会的な地位や名誉より、お金のほうが大事」

 

という拝金主義もそのひとつです。

 

昔、私が灘高校に通っていたとき、同級生には羽振りのいい娯楽産業の経営者の息子が何人かいました。彼らは儲かる親の会社を継ぐより、医者や弁護士といった社会的成功者になりたいと思い、一生懸命勉強して灘高に入ったのです。親も応援していました。

 

少なくとも当時は、お金よりも社会的地位、名誉のほうが大事だと思う家庭が多かったわけです。

 

でも現在は、たとえ東大を出ていたとしても、地位や名誉より金のほうが大事だという考え方が主流になりつつあります。

 

お金を稼ぐこと自体は悪いことだとは思いません。問題は、お金欲しさに理想を失い、政治と結びついたりして、貧乏人から搾取しようとするような輩が存在することです。

 

これでは、夢や理想に向かって邁進するために貧乏でもよしとするような人、お金儲けよりもっと大事なことがあると考える人たちは安心して生きていけません。

 

あるいは、貧乏をしてまで夢や理想を追おうとする人も出てきません。

 

世の中にはいろんなタイプの人がいていいはずです。お金を稼ぎたい人は稼げばいい。理想に燃えたい人は燃えればいい。

 

しかし、これだけ価値観が「多様化」しているはずの現代なのに、ことお金に関しては、みんながひとつの方向を向いているように思います。

 

これが生きにくさを生むひとつの原因になっているのではないでしょうか。

 

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こころと体のクリニック 院長

1960年生まれ。
東京大学医学部卒業。
東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカカール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、「和田秀樹こころと体のクリニック」を開院。
30年以上にわたって高齢者専門の精神科医として高齢者医療の現場に携わる。
『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学に正しい生き方 人生の未来予想図』(講談社)、『六十代と七十代 心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『80歳の壁』(幻冬舎)など著書多数。

著者紹介

連載精神科医が教える「孤独」と上手につきあう作法

※本連載は精神科医である和田秀樹氏の著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)から一部を抜粋し、再編集したものです。

孤独と上手につきあう9つの習慣

孤独と上手につきあう9つの習慣

和田 秀樹

大和書房

人間はそれほどストレス耐性の強い生きものではないという。 孤独や疎外感がいかに人を生きにくくさせているか、ストレスの原因になっているか。実際、病気にはなっていないけれども自分の居場所で安心してくつろげないという…

公立・私立中堅校から東大に入る本

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和田 秀樹

大和書房

教育書を多数執筆し、多くがベストセラーになっている実績をもつ和田秀樹氏の渾身の書。 2020年の入試改革への備えにもふれ、具体的なノウハウを数多く入れた。 いわゆる「地頭のいい子」でなくとも、東大を目指せる、合…

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