「利回りが高い物件」を選べば成功できるのか
不動産投資をするうえでは、WEBや広告に掲載された「利回り」に左右されるのではなく、物件の種類や環境、条件等を自分の目で確かめることが重要になるでしょう。
ここで大切なことは、「表面利回り」から得られるフル稼働した際の物件が持つ収益力を押さえたうえで、「実質利回り」を確認し、その物件の善し悪しを判断する、ということです。
そのためには、その物件の立地や付近での開発計画の有無など、物件だけではなくその地域を総合的に考えて考慮すべきといえるでしょう。
たとえば、付近に大学があるような地域では、必然的にひとり暮らしの学生が部屋を探す可能性が大きいと想定されます。ファミリータイプの物件よりも、1Kや1DKの物件の方が賃料単価を高めに設定できることが多いことから、このような地域では高めの利回りとなる可能性が高いのです。
また、利回りを上げるためには、地域選定のほかにも、IoT機器やセキュリティ機器、通信設備等の充実や、物件の品質や価格、管理会社の良し悪しなどが大きく影響するため、総合的に考えていく必要があるといえます。
不動産投資用物件の購入…「利回り」に目安はあるのか
物件を購入する前に、「利回り」の目安となるような数値の有無は気になるところ。
一般的には、首都圏・都市部は表面利回り7~8%以上、郊外だと30~40%程度が目安だといわれています。
しかし、この目安というものは投資をする人の目的や物件種類によっても変わってくるため、「〇%あれば大丈夫」というように捉えるのではなく、相続対策、資産運用など、自分の目的に合わせて物件を決めるべきです。そして、物件の決定時には、「エリア」「開発計画」「賃貸ニーズ」を踏まえた「総合的な事業計画」の見極めこそがポイントになります。
もし利回りについて、疑問や不明なことがある場合には、不動産会社や銀行の融資担当者に相談することを検討してみましょう。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】