(画像はイメージです/PIXTA)

50歳を超えるとだんだん時間貧乏になり、いつも時間に追われて、深く愉しめないようになってきます。40代の心の持ち方として「あせらない」ということが大切になります。気がつけば出世競争やキャリア形成において、とんでもなく置いてけぼりをくっている感覚になるのもわかります。どう40代を過ごせばいいでしょうか。※本連載は松尾一也著『40代から深く生きる人、浅く生きる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

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多様化する社会のサーフィンを愉しむ

▼浅く生きる人=多様性を受け入れない

 

先日、六本木にある新規上場企業から呼ばれて講演に行きました。

 

その日は休日の土曜日で、挨拶に現れた40歳くらいの専務に少々ビックリしました。

 

キレイにデザインされた短髪に、七分丈のデニム、裸足に革靴、カットソーに空色のジャケット。まさにファッション雑誌から抜け出たような容姿でした。

 

大手企業の役員はグレー系のスーツ姿でミドルシニア、という思い込み。

 

結婚式の予約が1年待ちという高級ホテルの結婚式に招待されて出席したときの話。

 

ハイエンドと呼ばれる新郎新婦のなれそめが紹介されて、「お二人はマッチングアプリで出逢いました!」と聞いて「ホ~ッ、なるほど! 今はそれが主流になりつつあるんだ」。

 

しかも財界人が列席する主賓のテーブルには高価なジャージ姿が数人いました。華やかな宴席ではフォーマルウェアが常識と考えていました。

 

これもルーティンやTPOはこうあるべきという思い込み。

 

最近は「LGBTs」(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、セクシャルマイノリティ)も含めて、100人いれば100通りの性があることを知らされます。

 

青春時代は単純に女性への憧れにまい進していた自分の幼さや情報の少なさを感じます。

 

性とはこんなものだ! という思い込み。

 

世の中には「バイアス(知らず知らずの偏見)」が満ちあふれています。ずっと浜辺に座って眺めていた「社会」という海。

 

そこには無数の波がありました。

 

これからは自分というサーフボードを駆使して、いろいろな波に乗っていくことをオススメします。

 

禁句なのは「もうついていけないよ」とギブアップしてしまうこと。

 

とにかく社会の変容を受け入れることが40代には求められています。

 

女流詩人の金子みすゞの有名な「私と小鳥と鈴と」をご紹介します。

 

私が両手をひろげても、
お空をちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のように、
地面を速く走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんの唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんな違って、みんないい。

 

あらためて心に沁みますね。

次ページ40代の心の持ち方として大事な「あせらない」

※本連載は松尾一也著『40代から深く生きる人、浅く生きる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

40代から深く生きる人、浅く生きるひと

40代から深く生きる人、浅く生きるひと

松尾 一也

海竜社

気がつけば最近、たのしいと感じる瞬間がなくなっている。モチベーションがあがらない、人間関係に疲れている。就寝する頃には自分が完全に電池切れ、燃料切れになっている……。 最近の自分、ヤバくないっ!? それを特に…

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