40代の心の持ち方として大事な「あせらない」
▼浅く生きる人=時間貧乏になっている
「1年って早いわよねぇ。この間、お正月をやったかと思ったらもう年賀状が発売になったわよ」──。よくある会話です。
古来より、光陰矢のごとしと言われて、時の流れの早さはなんともしがたいものです。
時間は「命」です。人生は「時間」とも言えます。
こんな貴重なものはありません。
ただ40代のときは、時間を気にしすぎないことをオススメします。
「じつは、時間はたっぷりある!」と考えた方がいろいろと深く愉しめるものです。
生まれて初めてディズニーランドに行ったとき、愉しくて時間があっという間に過ぎてしまい、「えっ! もう閉園!?」と感じたことでしょう。
時計を見ないで夢中になって遊び尽くして、気がつけば帰り道。
そんな完全燃焼がたまりません。
私も40歳のときに、意気投合した友人と19時くらいから焼き鳥屋で飲み始めました。
そのあと、3軒くらいハシゴして大いに盛り上がって、そろそろ帰ろうかとお店のドアを開けたら夜が白じらと明けだしていて、雀の鳴き声がチュンチュンと迎えてくれました。
二人して「あれ、もう朝だよ!」と大笑いした思い出があります。
それだけ愉しくて、時間が経つのを忘れたのでしょうね。
よくそんなに話せる話題があったものです。
時間は気にしないで無心に遊んだり、働いたり、サボったりした方がスッキリするものです。
50歳を超えるとだんだん時間貧乏になり、いつも時間に追われて、深く愉しめないようになってきます。
ましてや話題もみつけないと、すぐに話材が尽きてしまいがちになります。
40代の心の持ち方として「あせらない」ということが大きなテーマです。
気がつけば出世競争やキャリア形成において、とんでもなく置いてけぼりを食っている感覚になるのもわかります。
なにかやりかたを間違ったんじゃないか。
このままでは負け組入り決定じゃないか。
もうあとは敗戦処理の人生か。
もう時間がない……。
いえいえ、まだまだ人生の第二幕がやっと開いた頃です。
時間はたっぷりあるのです!
こんな粋な親子の会話もあります。
私が仕事で大失敗し、「一巻の終わりだ」と嘆いていたら、当時小学一年生だった息子が言った言葉。
「一巻の終わり? じゃあ、二巻の始まりだね」と。
(第11回手帳大賞 泉麻人賞作品 橋立英樹さんの息子さんの言葉)
松尾 一也
株式会社ルネッサンス・アイズ