(画像はイメージです/PIXTA)

40代は男盛り、女盛りで華やかなドラマが繰り広げられるかもしれません。身を持ち崩す展開はオススメしませんが、感情が高ぶる感覚や胸がキュ~ンとする瞬間は貴重な人生の一幕です。松尾一也氏が著書『40代から深く生きる人、浅く生きる人』(海竜社)で解説します。。

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愛嬌は誰にでも発揮できる

▼浅く生きる人=愛嬌を失っている

 

私の父は中小企業の経営者でいろいろなことを教えてくれました。

 

そのひとつは「経営者はすぐに目分量で計れないと失格」というものでした。

 

私が成人してから、父と晩酌を済ませた後にたまに話をするようになりました。

 

ある晩、父が好物の麻布十番にある「豆源」の豆を食べながら

「この袋にある豆をこの缶に入れ替える。この缶にすべて入ると目分量でわかるか?」

と問うてきました。

 

私は直感で「あふれる」と答えました。

 

父は「お前の眼力はまだまだ甘い。ピッタリと納まる」と言いながら、袋の豆を缶に移しだしました。

 

ところが少々、豆が手に余ってしまいました……。

 

父はその余った豆をむしゃむしゃ口に放り込み、「ほら、ちょうどよかった計算になる」と頬をふくらませながら言ったのには驚きました。

 

その頃になると父の愛嬌に魅力を感じるようになっていて、私は苦笑いをしながら「まさか食べる分は計算していなかったよ」と言うと、父は「お前はまだ甘いな」と笑ったので、私も大笑いをしました。

 

父親というものは強引な論理でもなにかを教えたくなる生き物なのだ、と感じながら、父は厳しい人でありましたが、じつに笑顔がいい愛嬌のある男だったなぁと懐かしく思い出します。

 

40代からは愛嬌が一番のチャームポイントになります。

 

次ページ無味乾燥の毎日よりも潤いあるひととき

※本連載は松尾一也氏の著書『40代から深く生きる人、浅く生きる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

40代から深く生きる人、浅く生きるひと

40代から深く生きる人、浅く生きるひと

松尾 一也

海竜社

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