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利回り5%…その利回りは表面?実質?想定?
昨今、金融機関に預貯金をしておくとどれくらいの利子つくのか、知っているでしょうか。大手金融機関の定期預金で0.002%程度。ネット専用銀行などでも0.2%程度。つまり100万円預入したとして、1年でつくのは200~2000円ということ。そのようななか、不動産投資で利回り5%、10%、なかには40%などという話を聞くと、それだけで魅力的な話のように感じます。
しかし、「利回り」といっても、さまざまな「利回り」が存在し、どういう意味であるのかを把握していかなければ、不動産投資は失敗するといっても過言ではありません。
まずは年間の家賃収入の総額を物件価格で割った「表面利回り」。不動産投資の広告で採用されていることの多い数値です。
数値に苦手な人でも簡単に計算できますが、この数値には不動産を維持する経費などは含まれていません。また基本的に満室経営をしていることが前提になっていますが、空室を出さずに経営を継続するのは至難の業。不動産投資初心者はそのことを知らず、表面利回りで賃貸経営を続いていくものだと考え、シミュレーションを行うミスを起こしがちです。
つづいて、実質利回り。管理費や修繕積立金など、賃貸経営を続けるうえでの諸経費や固定資産税などの税金を加味した利回りです。
表面利回りに比べると、現実的な数値だといえるでしょう。
最後に知っておきたいのが想定利回り。満室を想定した場合の1年間の家賃収入を販売価格で割ったものです。あくまでも満室で1度たりとも空室で家賃のとりっぱぐれがあったら、想定利回りは実現しない数値であることが想像つくでしょう。
もし不動産会社が利回りを口にしたとき、その利回りがどれに当たるかよくわからないことがあります。そのようなときは、あやふやにせず、「その利回りは、表面? それとも実質」などと確認することが重要です。
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