(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の父親が亡くなり、きょうだい3人で遺産を分けることになりました。すると、父が旅立つ間際に介護をした次女が現金の相続を主張しはじめ、父親の通帳を渡しません。困惑する長男ですが、今度は長女が、自宅だけでなく現金もほしいといい出し、カオスに…。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

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「父の相続で、姉と妹と揉めています…」

今回の相談者は、50代会社員の田村さんです。父親の相続手続きについて相談がしたいとのことで、疲れ切った様子で筆者の事務所を訪れました。

 

 

田村さんの母親は5年前に亡くなっており、そのときは父親が中心となって相続手続きを行いました。母親の財産は数百万円の預金のみで申告の必要もなかったため、問題なく終了したといいます。

 

今回亡くなった父親の相続人は、50代の姉と40代の妹、そして田村さんの3人となります。

 

父親は遺言書を残さなかったため、3人で遺産分割協議をしなければなりませんが、思うように進まなくて困り果てているとのことでした。

両親の自宅は、近居の姉が相続することで合意ずみ

父親の財産は、約2000万円の評価の自宅と預金です。自宅は近くに住む姉が相続する予定で、田村さんと妹も合意しています。

 

田村さんはすでに自分の自宅を所有しており、地方在住の妹も自宅があるため、賃貸住まいの姉が相続することは父親の生前から家族間の共通認識でした。また、母親が亡くなったあとは、姉が父親のサポートをしつつ、家の管理もしていました。

 

田村さんは妻ともども会社員なので、実際の介護などのサポートはほとんどできませんでしたが、食費やタクシー代の援助、その他訪問したときには姉へ数万円単位のお金を渡すなどして協力してきました。姉もそれには感謝し、納得している様子でした。

 

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本記事は、株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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