(画像はイメージです/PIXTA)

人が生きがいや働きがいを感じるには「現在の幸福」ではなく、「未来の希望」が必要です。今の日本における40代には、こうした「未来の希望」が感じられないことが問題です。自らの生きがい、働きがいを高めるにはどうすべきでしょうか。※本連載は松尾一也著『40代から深く生きる人、浅く生きる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

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現在の幸福、未来の希望

▼浅く生きる人=過去の幸せだけに生きている

 

人は「今、満ち足りているか?」を常に確認して生きています。

 

そこそこの給料、まずまずおいしい食事、まぁまぁ愉しい休日。

 

世界の貧困からすると本当はそれだけで奇跡に近い恵まれた生活であります。

 

ただ、人が生きがいや働きがいを感じるという重要な条件に「未来の希望」を求める要素が大きいのです。

 

今の生活レベルがこのままずっと向上しないのか、もしくは下がり続けて底なし沼のようになってしまうのではないか、と思うときに「絶望感ないし虚無感」がよぎるものです。

 

戦後の復興を成し遂げ、大きな経済成長を実感しだした前回(1964年)の東京オリンピックが開催された当時の日本人にはかなりの「生きがい・働きがい」が満ちあふれていたことでしょう。

 

希望で目覚める日々。

 

想像するだけで羨ましい時代です。

 

今の日本における40代にはこの「身近な希望」が感じられないことがツライところです。

 

これからの長いスパンでとらえても、日本という国がもっと凋落していく予感が渦巻きます。

 

少子高齢化、年金破綻、政治経済のリーダーシップの欠如など問題が山積みです。

 

しかし、ここは自らの生きがいを高めるためには、まずは「今、ここ、自分」にフォーカスすることです。

 

幸福感は「今、ここ、自分」しか味わえないのです。

 

「スタスタ歩けるこの奇跡」

 

こんな足元の幸福を堪能すること。

 

そして、この厚い雲のむこうは青空が広がっているという希望のイメージ。

 

その両輪が「生きがい」には欠かせないものです。

 

青空のイメージの画素数をあげてクリアにするとハッピーな雰囲気になってきます。

 

今を生きて、そして明日を愉しみにするのです。

「生きがい、働きがい」について親と語り合う

▼浅く生きる人=親を大切にしていない


 
40代になる頃には親世代はほぼ70歳前後の場合が多いと思います。

 

もっとも深い対話ができる年齢です。

 

子どもも人生経験を重ねてきて、親のいろいろな苦労もわかってきます。

 

また自分で子どもを育てることで初めて親の気持ちもわかり出します。

 

親子ほど本来は心が通じ合う関係はありませんが、近ければ近いほど難しくなっています。

 

話そうと思ってもスルーされる。
話してもすぐに否定される。
大きなわだかまりが邪魔をする。
考え方を押しつけられて説教になる。
時代の変化を知らない。


 
そんな感じで放置しているうちに、いつしか親の方に衰えが見え始めてイーブンで話ができなくなるのです。

 

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40代から深く生きる人、浅く生きるひと

40代から深く生きる人、浅く生きるひと

松尾 一也

海竜社

気がつけば最近、たのしいと感じる瞬間がなくなっている。モチベーションがあがらない、人間関係に疲れている。就寝する頃には自分が完全に電池切れ、燃料切れになっている……。 最近の自分、ヤバくないっ!? それを特に…

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