「病院に通えない人へ」専門医が語る“在宅医療”の現在(いま) (※画像はイメージです/PIXTA)

病院に通うのがつらい。自宅で治療を受けたい。最期の時間を過ごしたい。そのような患者の思いをかなえることは可能なのでしょうか。本記事では「在宅医療」の可能性について見ていきます。※本連載は中村明澄著『「在宅死」という選択』(大和書房)より一部を抜粋し、再編集した原稿です。

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「在宅医療」ってどんなことをしてくれるの?

■「いい時間」を一緒につくる

 

「自宅で過ごしたい」「最期の日はわが家で迎えたい」というご本人の思い、そして「できるだけ一緒に過ごしたい」「家族みんなで見送ってあげたい」というご家族の思いを叶える方法のひとつに、在宅医療があります。

 

在宅医療を利用すれば、医療や看護が必要な状態でも、自宅などの心休まる住み慣れた場所で療養生活をおくることが可能です。

 

ですが、どのように在宅医療を利用すればいいのか、在宅医療とはどんなものかを知らない方が多いかもしれません。「どこに相談したらいいの?」「緊急の場合はどうしたらいいの?」など、心配ごとがつぎつぎ浮かんでくると思います。その心配ごとを少しでも減らし、一歩を踏み出す選択がとれるようご説明していきたいと思います。

 

■「通院するのが難しくなってきた方」が在宅医療を利用可能

 

在宅医療の対象となるのは「通院することが難しい方」です。寝たきりの方だけでなく、たとえば、足腰が悪くて歩いたり階段を上ったりすることが困難だったり、また認知症などがあり、待合室でじっと座って待つことがとても難しいといった方も対象となります。

 

通院するのがちょっと大変かも、と感じたら、まず、現在通っている診療所や病院の医師に相談してみましょう。その医療機関で在宅医療を行っていれば、そのまま対応できることもありますし、在宅医療を行っている医療機関を紹介してもらえると思います。また、後述するお住まいの地域の「地域包括支援センター」に相談するのもよいと思います。

 

なお、在宅医療がスタートしたからといって、家での検査や治療だけになってしまうわけではありません。病院での検査や治療が必要な場合、また、ご本人やご家族が入院を希望した場合など、状況に応じて在宅医から地域の病院と連携をとり、受診してもらうこともありますし、年に1回など定期的に病院への通院を継続することもあります。

 

また、現在入院中の方で、「退院した後にこのまま外来に通院できるのかな?」と不安に思ったら、主治医や病棟看護師、また病院の地域連携室や相談室に、ぜひ相談してみてください。在宅医療のクリニックへの紹介だけでなく、退院後の療養生活のサポートについても合わせて相談にのってくれるはずです。

 

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在宅医療専門医
家庭医療専門医
緩和医療認定医

2000年東京女子医科大学卒業。国立病院機構東京医療センター総合内科、筑波大学附属病院総合診療科を経て、2012年8月より千葉市の在宅医療を担う向日葵ホームクリニックを継承。2017年11月より千葉県八千代市に移転し「向日葵クリニック」として新規開業。訪問看護ステーション「向日葵ナースステーション」、緩和ケアの専門施設「メディカルホームKuKuRu」を併設。緩和ケア・終末期医療に力をいれ、年間100人以上の患者の方の看取りに携わっている。病院、特別支援学校、高齢者の福祉施設などで、ミュージカルの上演をしているNPO法人キャトル・リーフも理事長として運営。著書に『「在宅死」という選択 納得できる最期のために』(大和書房)がある。

著者紹介

連載「在宅死」という選択で自分らしい生き方と逝き方を探る

「在宅死」という選択~納得できる最期のために

「在宅死」という選択~納得できる最期のために

中村 明澄

大和書房

コロナ禍を経て、人と人とのつながり方や死生観について、あらためて考えを巡らせている方も多いでしょう。 実際、病院では面会がほとんどできないため、自宅療養を希望する人が増えているという。 本書は、在宅医が終末期の…

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