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どのような病気が在宅医療に適していますか?
■どんな病気でも「ひとりで通院できない方」が対象
どのような病気でも大丈夫です。在宅医療が受けられる方は、「ひとりで通院するのがむずかしい方」が対象となっていて年齢や病気や障がいについての決まりはありません。ですから病院や診療所に通うのが難しい状態の方であれば、どんな病気でも何歳であっても利用できます。
たとえば、脳梗塞で麻痺があって車椅子で生活されている方や、膝が痛くて家の中は何とか歩けても、外を一人で歩くことがむずかしい方、歩くことはできるけれど一人で診療所にたどりつくことができない認知症の方なども、在宅医療の対象になります。
ですから、在宅医療=終末期というわけでは決してなく、車椅子生活になったことをきっかけに在宅医療がはじまった方では、もう10年以上も在宅医が関わっているということもあります。
基本は、「ひとりで通院するのがむずかしい方」が対象となりますが、がんの終末期の方は、ひとりで通院できなくなる状態になってから残された時間が少ないため、通院できている時期から、病院主治医より勧められることがあります。
■病院は病気と闘うところ
在宅医療がはじまったら、病院に行けなくなるわけではありません。
病院の受診が必要なときは、在宅医からの紹介状をもって介護タクシーなどで受診することができます。
病院を受診するのは、「病院でないとできない」理由があるときです。診断のためにCTやレントゲンなどの検査が必要であったり、手術をはじめとした病院でしかできない治療が必要な場合になります。