(※写真はイメージです/PIXTA)

兄所有の二世帯住宅に、家賃を払いながら高齢母と同居する妹家族。父の相続時は強引な兄が取り仕切って手も足も出ず、後悔が残ります。高齢母の介護を引き受けながら、これから起こる母の相続をどうやって乗り切ればいいのか、不安でたまりません。どんな解決方法があるのでしょうか。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

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8年前の父の相続では「自分の取り分なし」

今回の相談者は50代の専業主婦、坂本さんです。坂本さんは、二世帯住宅で母親と暮らしています。1階が母親の自宅で、2階が坂本さん家族の自宅となっています。

 

二世帯住宅は父親が元気な頃、父親の土地に、坂本さんの兄がローンを組んで建てたものです。ところが完成後、兄が他県へ転勤となり、2階が空き家になってしまいました。両親の老後を考え、娘の坂本さんが住んだほうが安心だという話になり、坂本さん夫婦と両親で同居をはじめたのです。

 

 

父親は8年前に亡くなり、自宅の土地は母親と兄が半分ずつ相続する手続きがされました。相続手続きは兄がすべて仕切り、坂本さんは蚊帳の外だったといいます。

 

家はまだローン返済中で、坂本さんは兄に毎月家賃を払っています。兄家族は仕事の関係で当分の間、この家には戻りません。

 

坂本さんの母親も高齢になり、介護が必要です。また、いつ相続が発生してもおかしくありません。早めに不安を解消したいと、坂本さんはひとり相談に来られたのでした。

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本記事は、株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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