マンションは共用部分の管理が他人まかせになりがち
ところがマンションやアパートなどの区分所有建物ではそうはいかない。自分で管理できるのは所有している部分(専有部分)だけだ。共用部分はマンションの共有者が共同で管理することになっているから、たとえばエレベーター壁が傷だらけになっていて、汚れが目立つような場合でも、自分で業者を呼んで直すというわけにはいかない。
エレベーターの傷のように修理が必要な部分は管理組合が定期的に行う補修計画に沿って業者に発注して直すのが普通だ。また外廊下の掃除が行き届いていないと感じたような場合には、管理会社にクレームを入れることもできるが、いち共有者からのクレームで、すぐに動いてくれるとは限らない。
「どうしても」という場合は、管理組合で話し合うように働きかけ、管理会社や請け負っている清掃業者を見直すこともできるが、共有者全員が賛成してくれるとは限らない。何をするにも、けっこう時間と手間がかかるのだ。そこまでしても結果的には、賃貸マンションの顔ともいえる共用部分の管理が他人まかせになってしまいがちだ。
最初はマンション1戸からはじめてもいい
もちろん私はマンションはダメだといっているわけではない。私自身、最初に買ったのは先にも触れたように単身者向けのマンションだった。
親からもらった財産で不動産を買うのではなく、限られた収入の中からお金を貯め、それを元に大家さんをめざそうとすれば、どうしたって最初はワンルームマンションや単身者向けの1DKを1戸買うところからはじめることになる。そして最初にあなたが買った賃貸用のマンションは、大家さんという仕事がどんなものなのか、その楽しさも苦しさも教えてくれる。
大家さんとしての最初の一歩をふみ出すのに、これほど適したものはないともいえるのだ。私がいいたいのは最初の1戸はワンルームマンションでいいとしても、最終的には一棟物件の大家さんをめざすという気持ちを忘れないでほしいということなのだ。
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