米国を本拠とする国際的なマーケティングリサーチカンパニー、J.D. パワー(ジェイ・ディー・パワー)による顧客満足度調査から、今回は米国生命保険会社の「個人向け生命保険部門」及び「年金保険部門」について見ていきます。

「2020年米国生命保険顧客満足度」の調査結果まとめ

2020年の調査の主なポイントは以下の通り。

 

■生命保険の顧客満足度は前年比横ばい

業界平均は個人向け生命保険部門で763ポイント(1,000ポイント満点)、年金保険部門で778ポイント(1,000ポイント満点)であった。この結果は前回調査(2019年10月発表)と比較して両部門とも+2ポイントの上昇に留まっている。

 

■生命保険の契約意向はパンデミックの影響を受けない

3、4月の新型コロナウイルス感染拡大への懸念が増大している最中でも、生命保険の契約者の大半(70%)が現在加入している生命保険会社に対する認識の変化はないと回答した。

 

また同時期の調査における生命保険未加入者のうち契約をする意向のある人の割合は約40%の横ばい圏内で推移しており、同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響は見られなかった。未加入者が生命保険の契約をしない理由として、保険料を負担しきれないという認識と申し込み手続きの複雑さが挙げられた。

 

■顧客満足度は契約期間が長いほど低下する

個人向け生命保険部門の調査では、契約期間が5年以下の顧客は契約に対する総合満足度が他の契約期間と比べて最も高い水準にある(803ポイント)。契約期間が6~10年の顧客の場合は-27ポイント、11~20年の顧客の場合は-45ポイント、20年以上の顧客の場合は-56ポイント、それぞれ契約期間が5年以下の顧客よりも総合満足度が低下している。

 

一方、年金保険部門の顧客満足度は契約期間に関係なく比較的安定している。契約期間が長くなるにつれて満足度が上昇傾向にあり、これは年金の支払いを受け始めることが起因していると考えられる。

 

■契約内容の理解が顧客満足度改善のカギを握る

生命保険の契約者が自分の保険証券と保険給付金について詳細まで理解をしているときには、契約者の全体的な顧客満足度が大幅に高い傾向がみられる。この保険証券と保険給付金について理解をするカギとなるのは、オンラインでのアクセス、保険契約内容の見直しの提案、継続的な対話の組み合わせによって実現する着実なコミュニケーションである。

 

 

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