米国を本拠とする国際的なマーケティングリサーチカンパニー、J.D. パワー(ジェイ・ディー・パワー)による顧客満足度調査から、今回は米国生命保険会社の「個人向け生命保険部門」及び「年金保険部門」について見ていきます。

米国生命保険会社の「個人向け」「年金保険」の満足度

J.D. パワーは、「2020年米国生命保険顧客満足度調査SM」の結果を発表した。総合満足度ランキングは下記の通り。

 

【個人向け生命保険部門】

第1位:State Farm(ステート・ファーム)(838ポイント)

 

第2位:Globe Life(グローブライフ)(810ポイント)

 

第3位:Nationwide(ネイションワイド)(803ポイント)

 

【年金保険部門】

第1位:Nationwide(ネイションワイド)、New York Life(ニューヨーク・ライフ)(同点、802ポイント)

 

第3位:American Equity Investment Life Insurance(アメリカン・エクイティ・インベストメント・ライフ・インシュアランス)(801ポイント)

 

米国の生命保険会社を調べてみると…(※写真はイメージです/PIXTA)
米国の生命保険会社を調べてみると…(※写真はイメージです/PIXTA)

 

■個人向け生命保険部門ではState Farm(ステート・ファーム)、年金保険部門ではNationwide(ネイションワイド)とNew York Life(ニューヨーク・ライフ)が首位

 

米国の新型コロナウイルス感染による死亡者数が20万人を超えたにも関わらず、消費者は生命保険の契約に積極的ではない。いくつかの生命保険会社が優れた取り組みを実施したにも関わらず、消費者のほとんどは生命保険会社に対して無関心である。

 

顧客との対話頻度が低いことに加え、高い保険料と複雑な手続きという先入観が、消費者の生命保険への関心と顧客満足度を低水準に抑えているということが、本調査によって明らかになった。

 

J.D. パワー インシュアランス・インテリジェンス部門シニアコンサルタント、ロバート・ライジアックは、「生命保険業界は、イメージにおいて重大な問題を抱えている。新型コロナウイルス感染拡大の苦しみの真っ只中にあるときこそ、生命保険会社と契約者の関係が自然と深まるはずであるが、それは実現されていない。

 

ここ数年の傾向として、生命保険会社に対する顧客満足度は、契約締結直後から低下し始め、その後も殆どの保険会社で契約者との接点が不足していることを背景に、低下し続けることが挙げられる。歴史的な感染症の大流行のなかにおいても、生命保険各社がこの傾向を覆すことができなかったという事実は、業界が直面している問題の深刻さを物語っている。

 

生命保険各社は、顧客とのコミュニケーションについての努力を大幅に強化し、生命保険の価値をアドバイザー、営業担当者に認識させるたけでなく、最終的な契約者である消費者に対しても認識させる必要がある。」と述べている。

 

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