多くの老人ホームで収益の悪化に苦しんでいる
さらに、老人ホーム自体の建物でも平屋建てと5階建てとでは運営方法が違います。一般論として考えた場合、老人ホームは横の動線よりの縦の動線のほうが運営は難しいものです。同じ定員60人の老人ホームの場合、平屋で60人のホームと5階建てで60人のホームとでは、必要な介護職員の数はだいぶ違います。ざっくり言うと、平屋の場合は、国が決めた配置基準で十分に老人ホームの運営をすることはできますが、5階建ての場合、とても難しいと思います。
とくに、夜勤帯での職員配置数が焦点になりますが、夜勤帯に多くの職員を配置するということは、日勤帯(昼間)の職員は減らすということになってしまうので、職員総数を増やす必要が生じるということになり、収益の悪化を招きます。
老人ホームという介護保険事業は、一定の収益を得られるように設計されているビジネスです。しかし、多くの老人ホームでは収益の悪化に苦しんでいます。その理由は、以上のように職員の配置数において、余計な人件費がかかっているからだと理解してください。
小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】