介護のほとんどはお金で解決することができる
介護とはお金の話です。介護の沙汰もお金次第
これは昔から私が主張していることです。明確に言いますが、お金がたくさんある人は介護の心配などする必要はありません。なぜなら、介護のほとんどは、お金で解決することができるからです。さらに、まったくお金や財産のない人も心配する必要はありません。生活保護制度など国のセーフティーネットを活用して最低限の生活は維持をすることは、可能だからです。
介護について深刻に考え、気にしなければならない人たちは、中途半端にお金や財産を持っている人たちです。おそらく、本書の読者層ではないかと思います。介護に金をかけようと思えばかけることができるが、長生きすると途中で資金が足りなくなる可能性があるとか、子供の財布を当てにするわけにはいかないので、まとまった金を仕度するために、自宅を売却しなければならないが、そうなると子供には何も残してあげることができない、というレベルの人です。
自分の寿命が、前もってわかっていれば、逆算して必要な資金を積算することは可能ですが、そうはうまくいかず、気が気ではありません。
多くの人たちは、介護というと、排泄や食事の介助、麻痺、認知症などのことを考えますが、介護を真剣に考えるというのであれば、お金のことを考えなければダメです。お金のことを考えなければ嘘です。
お金のことを説明できない介護事業者や介護職員などは、介護のことがわかっているとは言えません。自身の、親の、今後の生活にいくらかかるのか? を常に考え、万一、足りない場合はどうするのかを考えなければなりません。
しかし、本当に大切なことは実はお金では解決することができない
介護に関することは、お金ですべて解決することができる。と論じておきながら、本当に大切なことは、お金では解決することはできないということは、いったいどういう意味なのか? と、読者の皆さんは言いたくなるのではないでしょうか。