新型コロナウイルスの感染拡大によって不動産の世界は激変している。景気後退が叫ばれ、先行き不透明感が増すなか、日本経済はどうなるか、不動産はどう動くのかに注目が集まっている。本連載は、多くの現場に立ち会ってきた「不動産のプロ」である牧野知弘氏の著書『不動産激変 コロナが変えた日本社会』(祥伝社新書)より一部を抜粋し、不動産の現状と近未来を明らかにする。

シェアリングエコノミーは街づくりを変える

シェアリングエコノミーの考え方の進展はやがて街づくりにおいても大きなテーマになってくるものと思われます。つまり、多くのモノやサービスをたとえば街の住民でシェアしていくという考えです。

 

それは車や自転車といった乗り物に限らず、電化製品もたとえば最新式のものをメーカーと契約してすべてリース方式とする。季節家電などはデリバリーサービスを通じて、必要なときに必要な家庭にデリバリーするなどといった考えです。

 

昔は近所同士でお裾分けや、足りなくなった調味料などを融通し合うことでコミュニティーが成り立ってきましたが、今後はそうした過不足をインターネット上で検知して譲り合うなどのサービスも展開されるようになるかもしれません。

 

牧野 知弘
オラガ総研 代表取締役

 

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