「今年は台風が少ない」は本当か?
9月26日は「台風襲来の日」とされています。統計上、日本への台風襲来の回数が多い日で、過去には、1954年の洞爺丸台風、1958年の狩野川台風、1959年の伊勢湾台風と、1951年以降、死者・行方不明者の多かった3つの台風が、9月26日に襲来しています。
不動産オーナーにとって、災害リスクのひとつである台風は大変気になるところですが、今年、9月24日時点で12個の台風が発生。1951年以降、年平均25.6個の台風が発生しているので、今のところ、2020年は台風発生の少ない年になりそうです。
また例年、台風の本土(北海道、本州、四国、九州)への接近数*1は、5.5個。2019年には8個、2018年は10個の台風が本土に接近していましたが、2020年は今のところ4個。昨年、一昨年と比べると少ない印象ですが、接近数は例年並みといえそうです(図表1:地方ごとの台風接近数の平年値)。
一方、ニュースにもなっている通り、今のところ1個の台風も上陸*2していません。2019年、2018年ともに7~10月にかけて5個の台風が上陸しているので、やはり少ない印象があります。ちなみに例年の台風の上陸は2.7個で、2019年や2018年は台風の上陸が多かった年だったようです。また1951年以降、もっとも台風の上陸が多かった年は、2004年の10個。逆に、台風の上陸がゼロだった年は、1984年、1986年、2000年、2008年だけです。
*1 台風の接近:台風の中心が国内のいずれかの気象官署から300km以内に入った場合
*2 台風の上陸:台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合
まだまだ台風シーズンは続きますし、最も上陸が遅かった台風は、1990年11月30日に和歌山県に上陸したものなので、これからも十分な警戒は必要です。