人口減少の局面になり、厳しさが増す不動産投資。先日、世田谷区の空き家が5万件以上と大きく報道され、今後「東京でも不動産投資は厳しいのではないのか」という観測も流れました。東京の不動産投資の今後について、データから紐解いていきます。

不動産投資…都心か、それとも郊外か?

不動産投資において、ロケーションが重要であることは誰もが知るところ。人気エリアで駅から近い物件を選ぶことが成功の第一歩だといわれてきました。そのなかでも東京は、今後も人口増加が見込めるという予測であったり、1年延期になりましたが、東京五輪というビッグイベントを控え、不動産マーケットが好調に推移していたり、渋谷や品川など、大規模な再開発を控えていたりと、さまざまなプラス要因から、注目されてきました。

 

しかしひと口に東京といってもさまざまな地域があり、大きく都心と郊外と分けられることが多いでしょう。

 

ただその分け方もさまざまで、よく見られるのは下記の3つの分け方です。

 

1.都心3区といわれる千代田区、中央区、港区を都心として、それ以外を郊外とする

2.山手線内を都心として、それ以外を郊外とする

3.23区内を都心として、市部を郊外とする

 

そもそも「都心」とは、「大都会の中心部」のこと。「郊外」とは「都市に隣接した地域」のことを指し、明確な境界線があるわけではありません。1の分け方をして「新宿や渋谷は郊外」といわれてもピンとはきませんし、2の分け方で「北千住や自由が丘は郊外」といわれても納得できる人はいないでしょう。3の分け方で「立川や町田は郊外」といわれると、距離的に納得する人も多くなってくるでしょうが、人気の街ランキングの常連で、23区と接する「吉祥寺」を郊外とするのは、賛否両論、ありそうです。

 

また距離と時間に注目し、

 

4.東京駅から25キロ圏内、急行等速達列車で30分圏内を都心とする

 

などという分け方もみられますが、やはりそこでも隣接する地域を郊外とするか、どうかの論争は続きます。結局「都心」か「郊外」かは、何かを論ずる際の定義づけでしかないことは覚えておいたほうがよさそうです。

 

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