東京都内は巨大オフィスビル竣工ラッシュ
2018年から2020年を挟む5、6年は、東京都内は大変なオフィスビル竣工ラッシュを迎えそうです。徐々にその威容を見せ始めたビルはいずれも巨大なものばかり。ワンフロアの貸付面積は600坪、あるいは1000坪などという航空母艦のようなオフィスビル群です。
以前、東京大手町の大手町ビルで会合があった私は、ビルのエントランスにちょっと遅れ気味ではあったものの、ほぼ会合の始まる時間に到着しました。あわてて、傍らにあったエレベーターに飛び乗り、会合が行なわれる9階へ。
ところがここから私は地獄を体験します。部屋の番号をメモしていなかった私は、エレベーターホールにあるフロア図を見て驚愕したのです。ひ、広い。
会合は会議室で行なわれる予定だったのですが、私はどこの会社の何という会議室かメモをしていなかったのです。
大手町ビルは三菱地所が1958年4月に竣工させた日本のビル史上、大変由緒正しいビルです。ところがこのビル、なんと東西に200mもある長大なビルなのです。
「えい、ままよ」
私は適当に狙いを定めて一番東側の北端の部屋を目指しました。はずれ。
しまった。仕方がないので北側の長い廊下を、一軒一軒テナント看板を覗き込みながら歩きますが、肝心の訪問先にはたどり着けません。そのうち焦ってきました。会合はもう始まっている。でも見つからない。なんてこった。
北側廊下の端、つまり西端を曲がって南側廊下に出たとき、一番遠くの東端から会合の担当者が私を呼ぶ声が聞こえました。
「牧野さーん、こっちですよ、こっち」
必死に手招きする担当者。走り出した私は200m走。汗びっしょりの大遅刻です。