不動産購入代金以外にも諸費用の準備も
(6)金融機関に融資を申し込む
融資の申し込みについては、売買契約を締結したら、金融機関にて売買契約書、重要事項説明書、その他資料の原本や写しの提出・確認を行う。買い付けを入れる前後に、金融機関に前もって相談し、融資の申し込みをすることもある。
(7)管理会社または仲介会社を探す
管理会社をどうするかは重要な問題だ。売主が委託していた管理会社を引き継ぐか、新規で管理会社を探すか、自主管理にするかの3つの選択肢がある。管理会社を変える場合、自主管理にする場合は、以前の管理会社から業務を引き継ぐ必要がある。
(8)金銭消費貸借契約を締結する
金銭消費貸借契約とは、融資の本契約のことだ。当日は必要書類を持参の上、金融機関の融資担当者から重要事項の説明を受け、条件を確認し、問題がなければ契約書に署名・捺印をして完了となる。
(9)決済・引き渡し
決済・引き渡しは、融資を出す金融機関で行う場合が多い。売主、買主の他に、売主側仲介会社、買主側仲介会社、司法書士、融資を利用するときは融資をする金融機関担当者が一堂に会する。管理を委託する場合は、管理会社が待機することもある。
登記に必要な書類を司法書士が確認して、問題がなければ融資を実行する。その後、司法書士と仲介会社への支払いが済んで決済は完了となる。決済が完了したら、賃貸借契約書原本や鍵の引き渡しを受けて、決済・引き渡しが完了する。
不動産購入時に必要な経費は、手付金、不動産購入代金、不動産会社に支払う仲介手数料、不動 産登録免許税、司法書士に支払う登記手数料、火災保険加入費、固定資産税等の精算金、ローン手数料、保証会社を使う場合はローン保証料、印紙税となる。見ての通り、不動産購入代金以外にも結構費用がかかるため、その部分も見越して資金を準備することが必要だ。
※レントロールとは、賃貸借条件一覧表のこと。ビルや賃貸マンションやアパートを一棟買いする際はその物 件の質を見定める基準となる。通常、1枚の用紙に、各部屋番号ごとの契約賃料や共益費、預かり敷金の金 額、契約年月日が記載されている。場合によっては賃借人の属性(法人、個人)や名前、性別が記載されていることもある。