経済基盤が安定すると、人は心に余裕を持ち、豊かな人生を送れることを多くの大家を取材して強く感じたという。1万人の大家を取材してきた著者が、サラリーマンの定年後に毎月着実に家賃収入を得ることができる不動産で資産を増やす方法を伝授する。本連載は賃貸不動産オーナー向け経営情報誌「家主と地主」の編集長の永井ゆかり氏の著書『1万人の大家さんの結論!生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』から一部を抜粋した原稿です。

重量鉄骨造は高層住宅にも対応できる

次に鉄骨造を見ていこう。鉄骨造は、鉄鋼材の厚さが6mm以上の「重量鉄骨」、6mm未満の「軽量鉄骨」に大別される。軽量鉄骨は、中規模なアパートや大きな戸建てに利用され、重量鉄骨は、低層住宅から高層ビルまで幅広い範囲で利用される。

 

〈重量鉄骨造・軽量鉄骨造のメリット〉

〇工事期間がSRC造・RC造よりも短い

〇重量鉄骨造は高層住宅も建築可能

〇木造と異なり、シロアリの不安はない

 

鉄骨造はグレード的には、RC造と木造との中間に位置する。木造は通常3階、高くても4階までだが、重量鉄骨造なら9階などの高層も建てられる。つまり、階層はRC造と同じ程度の高さが建てられ、工事期間が短くできる。また柱や梁に木材を使用しないため、シロアリの被害を受けることもない。

 

〈重量鉄骨造・軽量鉄骨造のデメリット〉

〇リフォームの選択肢が狭い

〇地震で揺れやすい

 

メリットだけ見ると、賃貸住宅として運営しやすいのは重量鉄骨造に見えるが、大掛かりなリフォームがしにくいというデメリットがある。鉄骨造は工場で製造したものを現場で組み上げる「ユニット工法」などが多いため、材料についてはほとんどが規格化されている。そのため、あとからリフォームをしようとしても、規格に合わない構造には変更ができないのだ。築年数が古い建物を購入する場合や、長期に持ち続けることを考えた場合は、時代のニーズによる間取り変更の選択肢が少なく、リフォームがしにくい構造だ。

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1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門

1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門

永井 ゆかり

プレジデント社

ひと昔は、大家さんというと「不労所得が得られる」と言われた。現在は人口が減少し、空室は増え、入居者の層も多様化し、世の中が複雑化したことで、大家の経営の難易度は確実に上がっている。しかし、やり方さえ間違わなけれ…

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