投資の基本は運用益が得られるかどうか
昔のように多くの会社が「終身雇用」を謳い、どんな人でもまじめに働きさえすれば給料は年齢とともに上昇するのであればよいが、今の時代、そんなことを保証できる会社はきわめて少数だ。それは、東芝やシャープが一時経営難に陥った事例などを見るまでもないだろう。
----------------------------------------------------------------------------------------------
[PR]不動産投資、いきなり始めるのはあまりに危険!
セミナーに参加し資産運用について考えましょう 詳細はこちら>>>
----------------------------------------------------------------------------------------------
住宅ローンの債務者は、家自体を「生活する」という消費のためだけに使うので、債務の支払いを給与という自らの働きに依存せざるをえない。しかもこの債務は35年などという長期債務だ。その期間中債務者が元気に働ける保証はなく、また今以上の給与を稼ぐという保証すらどこにもないのだ。
こうなると夫婦共働きで「なんとか返します」などというのは、正気の沙汰とは思えない。この夫婦が健康でしかも「仲良く」あり続けることの困難さを棚上げしているとしか思えないからだ。投資の観点から見れば、実に危なく馬鹿げた投資ということになる。
それでも3年我慢して返済を続けた先に手元に残る家=資産が、輝かしいものであれば投資は成功である。
では、自身が買った戸建てやマンションの35年後の姿を想像してみよう。想像が難しければ、現在築35年の戸建てやマンションを見学してみればよい。一部のビンテージマンションなどを除いて、多くの建物は「古ぼけた」「ぱっとしない」物件として目の前に鎮座していることであろう。これらの物件にどれほどの価値があるというのだろうか。
投資の基本は、買った資産からどのくらいの「運用益」が得られるかと、最後に売却した(これを「出口」という)場合にどのくらいの「売却益」が出るか、この総和が買った時の値段(投資額)に比べて高いか安いかで成否が決まる。
ところが家は自分が住む限りにおいては「運用益」はなく、出口での「売却益」のみが頼りだ。